コラム

コラム

boy メッセージ to CAMP for CAMP from CAMP girl

CAMPの活動に協力してくださる方や、スタッフ・関係者からのメッセージを紹介します。

2019年

2018年

2017年

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

2010年

2009年

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年

第2回目
(2003年12月11日更新)

森 由美子/CAMPエグゼクティブ・プロデューサー (現 NPO法人パンゲア 理事長)

私たちの日常生活の中に、携帯電話やインターネットが浸透してきたこの数年。大川センターCAMPが開所をしてから既に2年半が経ちました。様々な世界の国の様子がより鮮明に画像や文章で見られるようになり、地球はどんどん小さくなってきました。
CAMPではワークショップの開発センターとして様々な方々をお招きし、こどもたちの自己表現の手法を模索してまいりました。そして、こどもたちの自らが持つ表現したいと思う意欲は、「場(スペース)」をどうセッティングするかによって、より自由に、且つ大胆に創作活動につながり、またその逆も(より制約され、楽しくないプロセスを体験)あるということを見てきました。
来年は4年目に入るCAMPですが、ここまで模索してきたものが、ようやく実りの時期を迎えつつあります。押し付けることなく、自然にこどもたちが創作意欲を掻き立てられ、自己表現していくために必要な要素とはなにか。Facilitate(ファシリテート)とは、決して教えることではありません。内なる欲求を引き出す助けをすることです。

これからの課題はこれをいかにいろいろな方に伝えていくのか。より多くのこどもたちがCAMPのような環境で自己表現の手法を体験していってもらえるのか。それには、きっとこのニュースレターを読んでくださっている方々の協力を得ながら、CAMPワークショップを全国に広めていくという次のステップで実現していかなければならないと思っています。
これからもよろしくご指導、ご支援のほど、お願いいたします。

【森 由美子プロフィール】
Saint Mary's College, California卒業。幼児心理学・幼児教育学を専攻。モンテソリ教員の資格を持ち、アメリカで5年幼稚園教師を務めた。その後、スタンフォード大学研究員を経て、玩具メーカー・トミーに入社。1999年独立。2000年よりこどもワークショップのR&D拠点であるCAMPに携わる。2002年よりメディアラボ客員研究員。世界のこどもたちが「つながり」を感じられる環境をネットを通して実現していくPangaea Project(パンゲア)をスタート、今年4月に東京都よりNPO法人認可。

第1回目
(2003年11月06日更新)

田村 拓/株式会社CSKホールディングス 執行役員 社会貢献推進室長

CAMP(Children's Art Museum & Park)は、インターネットを中核とするテクノロジーによりこどもたちの創造性やコミュニケーション能力を育み、真の豊かさと世界平和に貢献するという、(株)CSKの創業者、大川功氏の理念をもとにスタートしました。こどもたちがワークショップへの参加を通じてその無限の可能性を発揮し、すばらしい高度情報化社会を実現できるように、CSKグループは日本だけでなく世界各国のミュージアムや研究機関、企業とコラボレートし、支援を行っています。

残念ながら大川氏は2年半前に亡くなりましたが、私たちは彼の志を受け継ぎ、CSKグループの社会貢献活動としてこのCAMPを展開しています。CSKグループがスポンサーである米国マサチューセッツ工科大学メディアラボの協力によるクリケットワークショップや、ピクトデザインワークショップ、デジかみしばいワークショップをはじめとする多様なワークショップをぜひご経験いただければと思います。

boy ファシリテーターリレーコラム girl

CAMPで活動するファシリテーターが、ワークショップへの想いを語ります。

2020年

2019年

2018年

2017年

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

2010年

第81回目
(2010年11月26日更新)

くまがい まりな

初めてのCAMP。

こどもたちの反応はどうかな?
楽しんでもらえるかな?

当日まで不安でいっぱいだった。

でもそんな不安を吹き飛ばしてくる笑顔がそこにはあった。

一生懸命周りが見えないくらいものづくりに励む子。

自分の作品を得意気に見せてくれる子。

控えめだけどとても目立つ作品をつくっている子。

十人十色とはこのことを言うのだろう。
大人になるとなかなか個性が発揮できる場所は少なくなってくるのだとそのとき改めて感じた。

たくさんの個性がぶつかり合い、さらに新しいアイディアが生まれる。
見ていて飽きることがない。

「もう終わり?」「もっとやりたかった!」
「またやりたい!」「こんな仕事につきたい!」

今度どこかでまた逢うことができるかな?
もう一生逢うことはないかもしれない。

CAMPはそんな一期一会の出逢いの場でもある。

いずれにしても、これからのこどもたちの成長が楽しみだ。
その個性を忘れることなく、“おとな”になって欲しい。

第80回目
(2010年09月09日更新)

さわだ りみ

CAMP萌えポイント

・「プール、6級から4級に上がったんだよ!」と唐突に自慢された瞬間

・一緒に参加した親御さんに「負けるもんか」とつぶやいた瞬間

・「ボクわかるよ!」と言って、知識を総動員して説明をしてくれた瞬間

・どうしても部品がくっつかなくて、相談にきた瞬間

・相談に答えた後、「ありがとう」と走り出すタイミングが同じ瞬間

・お母さんに一生懸命作品を説明している瞬間

・お父さんが熱心に発表の様子を写真に撮っている瞬間

・手を挙げてから質問を考えている瞬間

・難しい質問にすらすらと回答する瞬間

・さっきまで威勢がよかったのに発表になった途端に声が小さくなる瞬間

・黙々と手を動かしていたのにまるでアナウンサーのように発表を始めた瞬間

・ただのペンギンではなく、温暖化をテーマにしていたことが分かった瞬間

・なかなか自分の意見を言えなかった子の感想を読んだ瞬間

・感想の画用紙にCAMPのロゴを細かく書いているのを見つけた瞬間

・また、会えた瞬間

第79回目
(2010年08月19日更新)

あしだ はじめ

「40年近く前の事です。京都府南部のとある町に住んでいた僕は絵を描くことや、工作や粘土の好きなこどもでした。そういう僕を見て両親は近くに住む絵の先生と書道の先生のもとに通わせてくれました。

先生方は僕たちに色々なことを体験させてくださいました。

絵の先生の専門はモザイク壁画でしたが、絵のことを始め、昔ながらの工作や写生がてらに野遊び、落語や音楽を聞いて絵を描く時もありました。

書道の先生は字を書く練習以外に、近所の碑の拓本(たくほん・墨と紙で石の表面の文字を写しとること)や篆刻(てんこく・石を彫ってはんこをつくること)などをさせてもらいました。

見て、感じる。そして考えて、手を動かして、何かを発見する。今から思うと、まさしくワークショップでした。

それから時が過ぎた今、僕は工場で働く機械の設計や中学校の技術科の教材をつくる事を仕事にしています。そういう日々の中で、自分がこどもだった頃のどきどきわくわくした気持ちを今のこどもたちに感じてもらえることができないかと思っていたところ、CAMPの事を知り、昨年からお手伝いさせてもらっています。

ワークショップにはたくさんのこどもたちが来てくれます。こどもたちがCAMPで過ごした事をずっと覚えてくれていたり、ここでの体験が将来何かの役に立ったりすれば本当に嬉しいことです。

第78回目
(2010年06月01日更新)

いけだ なみこ

ワークショップでは、“その日、一緒にいるからできたこと”
を大切にしたい。

思ったことを言って、
受け入れてもらえることばっかりではないけど。

「ここは自分が考えた!おすすめ!」
そんなポイントが、それぞれうまれる。
グループのメンバーも
「ここは○○くんが考えてん」
「○○ちゃんのアイディア」
とか、説明してくれる。
しかも、とっても自慢げに。

山あり谷ありの4時間のワークショップを終えて、
帰りに手をつないでいる2人。

「また来るねー」
「あれ?2人一緒に来てたっけ?」
「来てないよ」
「そうか」

お母さん同士もちょっと顔を見合わせて、嬉しそうにしています。

ファシリテーターは、その姿を見てにんまり。

その日一緒にいるからできたワークショップ。
一緒に時間を過ごした仲間にいつもいつも感謝です。

第77回目
(2010年03月08日更新)

ますだ たみ

手をつかって作品をつくることは
人と人をつなぐのだな、と
いつもワークショップの時に感じます。

初めて出会ったこどもたちが作品を制作する過程で
言葉を交わし、手を動かし、
素材の組み合わせによって
目に見えるかたちができあがっていくことが助けになり
コミュニケーションが深まっていくのがわかります。

制作時間がスタートすると、みんなの様子はさまざま。

お気に入りの素材をかき集めてくる。
プログラム作りに没頭する。
指示をする女の子とそのとおりに働く健気な男の子。
笑いっぱなしの男の子グループ。
おだやかな空気の女の子グループ。
シャイなこども同士のグループ。

「あと◯分だよ~」
無情に残りの制作時間をつげるチーフの声に
慌ただしく作業はクライマックスを迎え。。。

自信作もあれば、未完成作品もあり、失敗作もある。
おとながこどもを評価することのないCAMPワークショップの世界では、
こどもたちは自信をもって、
「ぼくたちはこんなのつくりました」と言える。

ゴールは、
作品の出来栄えじゃない。

今日のワークショップ、
みんなが満足のいく時間がすごせたかな?がすべてなんだ。

第76回目
(2010年02月05日更新)

こうむら つよし

こどもたちは、パワーで満ちあふれている。
こどもたちの表情、こどもたちの声、こどもたちの心。

それに向き合い、応える姿勢でいることは大変なこと。
でも、終わった後はすがすがしい気分。

そして、何だか喜ばしい気持ちに。

ワークショップに参加するとそう思う。

ひとりひとりの性格もさまざま。
そこには自分たちの世界観があり、それが作品として発信される。

「見る」「聞く」「仲間と話す」といったことを素直に受け止める力。
その素直な感性が、先入観や決めつけもなく、ダイレクトに、そして
すごいスピードで何かを吸収しているのだろう。

それを見ていると、自分は何かを感じることを狭めていないかと
考えさせられたりもする。

その感性をこどもたちに存分に発揮してもらい、
「何を作るか考えることが楽しい」
「作ることが面白い」
「発表でみんなに興味を持ってもらえる嬉しい」
といった感情をこどもたちと共有させてもらえることが、
ワークショップでの喜びなのかもしれない。

第75回目
(2010年01月06日更新)

ろくた まさや

「こどもたちの笑顔は、この星の未来だ」
(日清食品 キャッチコピーより)

こどもたちは本当に素直です。
素直な感情をそのまま表現します。

豊かすぎる感情に、困ることも多々あります。
どうしてよいかわからないことがあることも事実です。

こどもたちは、ものづくりの難しさから、
悩み込みつらそうな表情を見せることがあります。
グループワークで仲間とうまくいかず、泣き出すときもあります。

CAMPも楽しいことばかりではありません。

しかし、そのつらいことを乗り越えたとき、
最後に作品ができたとき、会場をでていくとき、
こどもたちは本当に、最高の笑顔を見せてくれます。

この、最高の笑顔が見たくて、私はまた、CAMPに行ってしまいます。

私は、ボランティアに行っているのではありません。
こどもたちと一緒に笑い、楽しみ、悩み、考え、何かをつくる。
そんな、笑顔でいられるひとときを過ごしに行っています。

こどもたちの最高の笑顔を見たとき、
私はきっと、こどもたちに負けないくらいの最高の笑顔をしているはずです。

2009年

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年