メッセージ to CAMP for CAMP from CAMP
CAMPの活動に協力してくださる方や、スタッフ・関係者からのメッセージを紹介します。
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第74回目
(2009年12月08日更新)
山本 博之/国立総合児童センター「こどもの城」プレイ事業部勤務
「新たな発見!ワークショップ」
こどもの城ユースクラブは小学5年生から中学3年生まで、月に2回程度、三十数名の固定メンバーで活動している「あそび」のクラブです。野外活動、クッキング、街探検など、ジャンルを問わずいろいろな「あそび」を行い、人間関係を体験的に学ぶことを目的として活動しています。自分たちで活動を企画し実践するため、過去にはこどもの城に来館するこどもたちのために、自らワークショップを企画運営するというプログラムも展開しました。
先日縁あってCLASSBOOKワークショップを行う機会がありました。
普段は私たちスタッフが中心となって活動を運営していますが、この日はCAMPからファシリテーターお二人を迎えての活動です。私たちスタッフ一同も、同じ参加者としてワークショップに参加しました。メンバーたちも「いつもとはちがう」とうれしそう!
しかしながら「いつもとちがう」と感じたのはむしろ私たちの方でした。メンバーたちの普段見せない姿にびっくり!新たな一面を発見しました。ファシリテーターの方々のこどもとの距離感も、普段の自分たちとは違うスタンスで、よい勉強になりました。そしてなにより、メンバーたちが新しいプログラムの可能性を発見し、「今度は違う形でまたやりたい!」と言ってくれたのはたいへんな収穫。まさに発見の連続でした。
さて次にまたCAMPのワークショップを実施したら、今度はどんな発見があるのだろう?そんなことを、つい考えてしまいます。
山本 博之(やまもと ひろゆき)
東京・渋谷にある国立総合児童センター「こどもの城」プレイ事業部に勤務。来館者向けのワークショップを企画運営するほか、夏と冬にはキャンプ活動も実施している。現在は小学5年~中学3年のこどもが定期的に活動する遊びのクラブ「ユースクラブ」を担当。メンバーたちとさまざまな活動を行っている。
http://www.kodomono-shiro.jp
第73回目
(2009年11月06日更新)
上田 俊彦/特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会 事務局長
皆さんは「キッズデザイン」ってご存知ですか?
こどもたちを取り巻くモノやコトを、こどもの目線できちんと捉えてデザインしていくことを「キッズデザイン」と言っています。オトナ目線でつくったモノでこどもたちがケガをするという事故がよく起こりますよね。
私たちキッズデザイン協議会はこの考え方を、「キッズデザイン賞」という顕彰制度を通じて広く普及すると同時に、こども目線のものづくり、ことづくりを共通テーマとした調査研究活動も行なっています。
ちょっと前になりますが、私の息子もクリケットやデジカみしばいに参加させていただきました。
CAMPワークショップにどのような「効き目」があるか、私たちの調査研究活動の一環として、半ば実験(!)です。
ワークショップの要素が彼にどのような影響を与えるのか、参加中の観察と、終わったあとの聞き取り調査(?)も交え、あらためてCAMPのプログラムはよくできてるなぁといまさらながら感心しました。
最初の緊張(じこしょうかいのところがつらかったです。と感想を貼ってました・・・。)とそれを乗り越えた自信。初対面の相手との相互コミュニケーションの深化と、生まれた作品に対する感動&共有。そして適宜それとなく背中を押したり引いたりしてくれたファシリテーターの存在。このようなことを(ちょっと脚色していますが)目をキラキラさせながら「調査」に応じて語ってくれました。
親としても、参加中のこどもを観察することで、普段とは違った一面を発見することはもちろん、こどもに対する接し方など、さまざまな気付きを与えてくれます。
よく、ファシリテーターの方にお子さんを渡したあと出かけてしまい、発表の時間に合わせて戻ってくるお父さん・お母さんがいらっしゃいますが、もったいないですよね。
上田 俊彦 (うえだ としひこ)
特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会 事務局長。
キッズデザイン協議会はキッズデザイン3つの理念のもと、次代を担うこどもたちの健やかな成長発達につながる社会環境の創出に寄与するために、さまざまな企業・団体が集い合うNPOです。
もちろんCAMPを主宰するCSKホールディングスさんも会員です。
http://www.kidsdesign.jp/
第72回目
(2009年10月14日更新)
坂口 広太郎/(株)クロスフィールドマネジメント 産学連携・広報担当
創作の街アキバ
JR秋葉原駅電気街口前にある秋葉原ダイビルでは、定期的に5階会議室の1室にてCAMPワークショップを開催しております。2005年3月の秋葉原ダイビルオープン当初より開催しておりましたCAMPワークショップも5年目を迎えることができ、ファシリテーターをはじめ関係者の皆様へ厚くお礼申し上げます。
開催するたび毎回なのですが、こどもたちには驚かされます。
2人1組にて1つの作品を創り上げていくとき、初対面でありながら仲良く、時には役割分担、時には共同作業を行い、とても集中します。そして、創造力の衰え激しい大人では出てこない発想力を毎回目の当たりにしております。
こどもたちにとっては楽しい作業を、ぎゃ~ぎゃ~言いながら、笑い騒いでいるだけなのかもしれません。
なので、自分たちの作品を発表する段階でモジモジしている姿を見かけると微笑ましく感じます。でもその姿があるからこそ、発表が終わった後のほっとした表情を浮かべると共に「創り上げたんだ」という満足感をこどもたちは得るのでしょう。
アキバは様々な顔を持つ街です。パソコン、アニメ等の顔を持ち、萌え文化なる言葉をも生み出したという一面のほか、オフィスビルも建ち並び、また、半導体・ラジオ部品等々から始まった家電製品の街(電気街)は健在で、パワーあふれる街になりました。
理系の故郷=アキバとも言えるこの地でこどもたちの創造力を育み、大いなる可能性を切り開き、将来への発見・発明につながっていけばと仕事柄思わずにはいられません。
坂口 広太郎(さかぐち こうたろう)
(株)クロスフィールドマネジメント 産学連携・広報担当
秋葉原クロスフィールド(秋葉原ダイビル及び秋葉原UDXの2棟の建物で構成される複合施設)にて、産学連携機能、集客機能、情報ネットワーク機能等の運営を行っております。秋葉原クロスフィールドは秋葉原にて様々な領域(フィールド)における人の交流・情報の交流・産業の交流が活発に行われる(クロスする)ことにより、秋葉原を世界的なIT拠点を形成していこうという構想の下、建設されました。
http://www.akiba-cross.jp/
第71回目
(2009年09月07日更新)
藤堂 貴夫/(株)CSKホールディングス社会貢献推進室
CAMP勤務になり、早いもので1年半が経ってしまいました。
ワークショップ開催日は驚きと感動の連続です。
特にこどもたちの純粋な心・素直な心に感動してます。
興味を持った時の目の輝き
なぜか、いつの間にか大人たちは忘れてしまっている。
誰もが持っている素晴らしい能力
「人は皆、伸びる力を持っている。きっかけがあれば、人は育ち、成長する」
「最近のこどもたちは・・・」という大人たちがこどもたちへのきっかけを無くしたり潰したりしている。しかも、大人たちは気づいていない。
CAMPでこどもたちと身近に接しているとこどもたちの成長を目の当たりにします。
よくよく考えてみると、成長しているのはこどもたちだけでなく、私も含め周りの大人たちも一緒に成長させていただいてますよね。ありがとうございます。
今の自分にできること些細なことでもいいから、よいと思うことは実行しましょう。それが世の中を良い方向に動かす「原動力」になるのだから。
そういった気持ちにさせてくれるのがCAMPです。
藤堂 貴夫(とうどう たかお)
1983年入社、入社以来 機器販売の営業一筋。
1989年から(株)CSIソリューションズ(当時はCSI(株))でIBM小型機・パソコン販売の営業担当。
2008年4月より(株)CSKホールディングス社会貢献推進室へ出向。
第70回目
(2009年08月06日更新)
鈴木 康夫/トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館 館長代理 学芸グループ 教育普及チームリーダー
開館15周年を機に、当館で毎週末ワークショップを開催するというのでモノづくり教室などのプログラムを検討しているとき、「京都でこどもを対象としたユニークなワークショップがあるから見にいかないか」と館長からお誘いが出たのが最初でした。
“ワークショップ”“ファシリテーター”といった深く考えずに使っていた言葉、あるいは今回初めて聞く言葉を大川センターでCAMPを見学したときいただいた参考図書をもとに考えました。こどもペアがコミュニケーションをとりながら自分たちで想像したものや思いを持ったものを作り上げていく、そしてそれを発表する、今日やったことを振り返るという当館では経験のない内容です。館長から新しいことに挑戦してみようとの後押しもあって開催準備をはじめました。
1月の見学から始まって契約書の取り交わし、パソコン素材の調達整備、ファシリテーター研修会と続き4月25日CAMPクリケットワークショップ開催にいたりました。最初ははにかんでいた子、不安そうな目をしていた子が始まってしばらくすると真剣にパソコンに向かったりうれしそうに素材を取りにいったり、発表会のときはわれ先にと手をあげるなど行ってよかったと指導いただいたCAMPスタッフの方々へ感謝をいたしております。
今後CAMP開催を重ね、ゆくゆくは当館オリジナルのワークショップが出来たらいいなと身の程を省みず思う次第です。
鈴木 康夫(すずき やすお)
トヨタテクノミュージアム
産業技術記念館 館長代理 学芸グループ 教育普及チームリーダー
2009年度より開館15周年を機に、次世代を担うこどもたちにモノづくりへの興味を喚起してもらい、豊かな創造性を育む一助として週末ワークショップを企画し運営しています。
第69回目
(2009年07月07日更新)
佐藤 廣幸/アイシン精機株式会社 解析・制御技術部 部長
CAMPと初めて出会ったのは、横浜で開催されたキッズエンジニア2008のイベントでの実施内容について、従来型の講義形式にしようかどうしようかと悩んでいた時でした。
その時、ワークショップ開催では先進的に実施されているCAMPをご紹介いただき藁をもつかむ気持ちでメールを送らせていただいたことが始まりでした。
そのメールへのレスポンスの早さ、多摩センターで開催されたCAMPの見学と、CAMPを知るにつれどんどんと引き込まれていきました。
そのCAMPを見た第1印象は子どもの目の輝きが違うということでした。
キッズエンジニア2008ではワークショップの雛形だけは何とかできたのではと思っています。ワークショップは毎回新たな発見と改善の繰り替えしですが、終わったあとの達成感は何事にも変えられません。
遅ればせながら、CAMPのファシリテータ研修も受けさせていただきました。
このファシリテータハンドブックのあとがきには心に響く言葉が散りばめられています。
・一緒に考える
・答えを教えない
・ニュートラル
・聞き上手
社内のコミュニケーションもこのようにありたいと思っています。
CAMPのすばらしい点はどんどん進化されている所だと思います。
CAMPACOとして標準化し貸し出すなど企業の社会的責任の一歩進んだ形をご提供され、すばらしい活動を進められているCAMPを手本としていきたいと思います。
佐藤 廣幸(さとう ひろゆき)
アイシン精機株式会社 解析・制御技術部 部長。
アイシン精機のエンジニアの有志が集うアイシン技術会委員長を2008年実施し2009年は新規にわくわく実行委員会を立ち上げ委員長としてワークショップに熱意をもって参加しています。
第68回目
(2009年06月05日更新)
森 玲奈/東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍中
CAMPとの出会いは、2005年、修士1年の時でした。
それから、「CAMPの活動や、ワークショップのことをもっとゼミ生にも知ってもらいたい!!」という想いで、夏のゼミ合宿にて、大川センター見学を企画しました。
今では学内外に、ワークショップの研究をする仲間も増えつつあります。
これからもどんどん仲間が増えるといいなあと思っています。
昨年度からは、山内祐平(東京大学大学院情報学環准教授)と一緒に、「CAMPファシリテーター研修」や「あちこちCAMP」に同行させていただき、調査を行っています。CAMPファシリテーター研修を受ける中で受講者にどのような学びが起きているのか、それをわかりやすい形で皆様にご報告したいという想いで頑張っています。
また、昨年度は、CAMPのファシリテーター研修プログラムが東京大学情報学環教育部の授業として実施され、私も授業運営のお手伝いをさせていただきました。
CAMPのスタッフの皆様からは、いつも、いろいろなことを学ばせていただいております。とても感謝しています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
森 玲奈(もり れいな)
東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍中。
「やわらかな学び」の場であるワークショップに可能性を感じ、ワークショップに関する実証研究を続ける。2008年には、日本教育工学会にて研究奨励賞を受賞。
ホームページ:http://www.harinezuminomori.net
第67回目
(2009年05月11日更新)
岩田 直美/小学3年生男子の母
<CAMPワークショップとの出合い>
息子は小2だった昨年度、'クリケットワークショップ'と'くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ'に参加しました。CAMPを知らなかった初回は、チラシの動くおもちゃの写真に惹かれたようでした。次の'図鑑'は、前回が楽しかったことと「くうそう」という言葉にわくわくしたことから行きたかったようです。
私は'図鑑'参加時に見学しました。会場に入ると受付で息子が、「少し見ない間に、随分大きくなったね」とファシリテーターから優しく声をかけられました。前回のことを覚えていて下さったようです。よく練られたプログラムを見て、こどもが熱中するのももっともだと感心しましたが、なにより、こどもたちへのこうした温かいまなざしがこの活動を支えているのだと感じました。
新学期、小3になった息子が考えた自己紹介には、「今年から始まる理科が楽しみです」とありました。これには、CAMPワークショップ効果もあるのではないかと思い、感謝しています。というのも、息子は時折、ワークショップ参加の際に撮った写真や図鑑を嬉しそうに見ているからです。これからも、ワークショップの活動に期待しています。
岩田 直美(いわた なおみ)
小学3年生男子の母
第66回目
(2009年04月06日更新)
北川 美宏/株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室大川センター長
4月8日はCAMPと大川センターの誕生日。今年で満8歳です!
桃栗三年柿八年、CAMPも年月を経て多くの実りを実感する今日この頃です。
これもひとえに、いつも優しく激励し、ときに厳しく指導し、そして歩みをともにしていただいた皆さまのおかげと感謝しています。本当にありがとうございました!
この一年もCAMPはワークショップの開発・実践、そして普及に頑張りました。CAMPACOの第4弾もまもなくリリースできそうです。また立命館小学校様のロボティクス科ではこどもたちの共創力を育むワークショップ的授業の研究実践、東京大学情報学環山内研究室様とはファシリテーター養成の共同研究が進んでいます。キッズデザイン協議会では次世代育成に取り組む企業の先達・仲間を得、新たな活動の芽も出てきました。事務局を務めるワークショップ知財研究会では第3回のシンポジウムを開催し、さまざまな分野の方々と知財の尊重と活用について考察を進めることができました。
現今厳しい景気情勢ではありますが、先日もCAMPACOを新しく利用される方から「景気は悪いけど次世代育成は待ったなしだから頑張りますよ」と心強い言葉をいただきました。
CAMPはこれからも、こどもたちの笑顔があふれる楽しいワークショップを日本全国へ届けていきたいと思います。
皆さまには変わらずのご指導ご支援をよろしくお願いいたします。
<<<<参考URL>>>>
□立命館小学校ロボティクス科
http://www.ritsumei.ac.jp/primary/lesson5.html
□東京大学情報学環・福武ホール
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/
□キッズデザイン協議会
http://www.kidsdesign.jp/
□ワークショップ知財研究会
http://www.wschizai.jp/
北川 美宏(きたがわ よしひろ)
株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室大川センター長。2001年4月から現職。CAMPスタート時に小学生だった一人娘がこの春高校生に。
光陰矢のごとし、でも…梨の馬鹿めは十八年まであと十年。
第65回目
(2009年03月05日更新)
下伊豆 雅子/立命館小学校 メディアセンター(図書館)勤務 司書教諭
「デジカみしばい」のワークショップをすることになり、一番最初にしたのがこども達に見せる「デジカみしばい」作品を、まず大人である自分達が創ること。もうここで、大人げなく、このワークショップの楽しさにまいってしまいました。
まず背景を見ながら、「舞台紹介シート」を考えます。
「駅前じゃないかな。ロンドン?」
「じゃあ、パディントン駅がいい!」「OK!」
こんな風にあっという間に、決まっていきます。
次は、キャラクターのプロフィール。
アメリカ人のジェフ先生が考えたイヌの名前は「スクラフィー」。
私にとっては、登場するたび名前を呼ぶのが難しい。
そして、いよいよお話を考えて撮影。
4枚の写真を見ながら、こども達の前で発表するため、お話を読む練習をする頃にはなんとも言えない、満足感に包まれていました。
まるで、今すぐにでも絵本作家になれそうな気分でした。
さて、いよいよ3年生のこども達を迎えての、「デジカみしばい」のワークショップです。こども達も、生き生きと目を輝かせて、グループで話し合っています。キャラクターの名前も、「ルーシー」「パーシー」に、かばの「デラックス」。時代を映した「オバマ」もあります。なんて自由な発想なんでしょう。
そして一番楽しいのが、デジカメ撮影でした。
背景と登場人物をどの角度から撮って、どんな風に見せるかを決めるのは真剣そのものです。そのプロセスの中でこども達は、より登場人物に近づいたり、次のお話の展開への糸口を見つけたりすることができたのだと思います。
そして、いよいよ発表会です。登場人物になりきって台詞を言う人、ナレーター、パソコンを操作して起承転結の場面を映し出す人。どの役割の子も、緊張しながらも、一生懸命に取り組む姿が見られました。
このワークショップを通して、こども達は創る喜びと伝える喜びを味わいました。そして最後には自分達が完成させた「デジカみしばい」に、大きな達成感を見出したのです。
これからも、様々なCAMPワークショップにこども達と一緒に取り組ませていただき、創る喜びと満足感を、自信に繋げていってほしいと期待しています。
下伊豆 雅子 (しもいず まさこ)
立命館小学校 メディアセンター(図書館)勤務 司書教諭
好きな映画:「クリクリのいた夏」「5月のミル」「ショコラ」「イル・ポスティーノ」
好きなアーティスト:ブルーノ・ムナーリ 駒形克己 サラ・ムーン etc・・・
そして、CAMPのワークショップが大好きです。
第64回目
(2009年02月05日更新)
小山田 裕彦/株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役
<リピータ君が”はじけた”日>
「こんにちはー。えびせんさん!!」(私のニックーネーム)
開場1時間前だといのに、元気な声でこどもが飛び込んできました。
「あたった!あたったんだ!」とCAMPクリケットのワークショップの抽選に見事当選した3年生です。何回参加しても楽しいのだとか。学校でもやってくれればいいのにという調子。最近は認知度も上がったのか、おかげさまで私たちの「五感の学校」への応募者も確実に増え続け、特にCAMPプログラムは学校でチラシを配布した直後からメールが届くほど人気です。
こんなに関心をもっていただくという背景には、少なくとも不透明で不安な社会状況の裏返しでもあるんだろうなと感じます。
ワークショップが開催される日は、そんな不穏な雰囲気を吹き飛ばすように、いつも静かなホールが一気に活気に満ちます。新しいお友達をつれてきたリピータ君が、あれやこれやと勝手にお世話係を始めます。私たちファシリテーターのお仕事がとられている・・・。そして作品づくりの素材が増えていないと言い寄ってくる始末(どきっ!!こどもはよく見ている)。そんなリピータ君は、いつも決断力不足。途中で計画変更しちゃうのです。あれもこれもしたいエネルギーの強さがそうさせているのでしょうか。見ていていつも手をかしてあげたくなる存在。ファシリテーターとしては我慢我慢と自分に言い聞かせつつ、ペアになったお友達との話し合いに誘導します。おしゃべりなリピータ君は、アイデア満載なのですが、まとまりがつきません。おっとりとした相手の女の子は、きょとんとしながらも、確実に手を動かしています。素材を持ってきては交換を繰り返すリピータ君の行動を端で見ながら、プログラムも組み上げています。
「はーい。あと10分だよ」と言う合図。まだアイデアのかたまらないリピータ君に、女の子は、はじめてニッコリして「できたよ!」と言い、指示を出します。焦りながらも二人の作品は完成します。女の子が考えていたのは、最後のオチ。卵らしきものから小さい玉が飛び出します。最後の瞬間に会場は「おおーっ!!」の歓声。
リピータ君のアイデアは結局女の子の手で成功。リピータ君がやっていたのでは、そこに至るある意味どうでもいいカモフラージュの造形。彼は自分のことをわかってそうしていたのでしょうか。彼女がそれを悟っていたのでしょうか。
見事なほどのギリギリの連携ペアに私はニンマリでした。
いつもはじききれないリピータ君は、この日、きっとはじめて心の中で「はじけた」気持ちになれたのではと思った瞬間でした。
3~4時間という長い間、こどもたちはとても集中して取り組みます。この時間に見せるこどもたちの表情はいつもいつも感動ものです。きっとご家庭内では見せたことのない表情を見せることもあるでしょう。何よりもその表情に、このワークショップをやっていてよかったなと助けられます。感謝です。
私は、バックファシリテーターとして全体を見回しながら、こどもたちの横顔の写真を撮ります。そして最後に行うリフレクションに一番力が入ります。私はリピータ君のようなドラマが大好きです。こどもたちの懸命な横顔とドラマの一端を保護者の方々に伝えられたらと思っています。
小山田裕彦(こやまだ ひろひこ)
株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役
趣味はカメラと自然観察。
「お父さんの楽校」、「絵本の丘のなかま」でも楽しい活動やっています。
第63回目
(2009年01月15日更新)
石井 ゆかり/(株)CSKシステムズ クレジット・ファイナンスグループ 第三開発部所属
こどもの小学校のPTA文化厚生委員になり『家庭教育学習』という企画を年間3回実施する事になりました。さて、どんな事をやればいいのか?そういえば自分の会社にCAMPがあるじゃない!と思いつき、提案、あっという間に決定。
初めてのワークショップということで不安もありましたが、ファシリテーター研修や、CAMPとの協力で、2008年9月には高学年向けに親子参加型の「クリケットワークショップ」を、12月にはこども参加の「くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」を開催する事が出来ました。こどもたちも親たちも更に来賓の教育委員会の方にも参加していただき、みんな笑顔で楽しい時間を過ごすことが出来ました。
『人とアイディアをぶつけ合って、大きく膨らませて、それを形にして、みんなに発表し、それを受け入れてもらい、最後にその過程を振り返る』
よく考えれば、普段の仕事のステップと同じですが、大きな違いは「夢中になって楽しんでいる」ということ。大事な事なのに、すっかり忘れていました。最近、何かに夢中になったかな?という大人にも『CAMP』よく効きます!
お試しあれ!
石井 ゆかり(いしい ゆかり)
(株)CSKシステムズ クレジット・ファイナンスグループ 第三開発部所属
小学2年生と4才の母。
現在の悩み:CAMP参加後、こどもが工作に夢中になり、家の中が散らかり放題なこと。
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
ファシリテーターリレーコラム
CAMPで活動するファシリテーターが、ワークショップへの想いを語ります。
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
第14回目
(2004年12月07日更新)
もり ひでき
ファシリテータ-としてワークショップに参加していると、こどもたちの様子を肌で感じることができます。真剣なまなざしで作品づくりに集中しているこどもたち。何度も何度も失敗しながら、でも繰り返し挑戦し続けるこどもたち。輝くような表情で「見て見て!」と作品を見せてくれるこどもたちの様子に、いつも元気づけられています。「楽しかった!」「また、やりたい。」「今日は、久しぶりに頭を使った!(普段、どんな頭を使っているのか少々心配でもありますが・・)」といい残して帰っていくこどもたちの後姿を見ながら、準備や運営に走りまわって少々へとへとになっている体と、なんともいえない充実感と余韻の組み合わせが、自分にとってワークショップの魅力でもあります。参加者にとっても、運営する私たちにとっても魅力的なワークショップ。「ワークショップのよさをもっと解明したい。」最近、そんなことを考えています。これからCAMPでも少しずつではありますが、ワークショップをテーマにした研究活動を行っていきたいと思っています。また、いろいろな場で皆さんにもご報告できればと思います。
第13回目
(2004年11月10日更新)
いちはし ゆき
あかるいほうへ
CAMPでこどもたちと過ごした時間は私の宝物です。ワークショップへやってきた多くのこどもたちは、言いました。「はじめはできないと思ったけれど、できてうれしかった」そして、こんな風に言っていたこどもたちがいつの間にか、できないとは思っていなくなっている、ということを初めて知った時、驚きと喜びでいっぱいになったことを覚えています。子どもたちの明るさがそうさせたのだと思いはじめました。
子どもたちの内側の明るさは、自分の内側を照らすだけではなくて、周りをも照らしているようです。明るさの効果は偉大だと思います。夢を持つことができ、そして、その夢が叶うことを疑わずに一生懸命考え、失敗を恐れず行動に移し、努力します。そんな子どもたちから、私はたくさんの明るさをわけてもらいました。
私は、今、CAMPを旅立とうとしています。これからはイタリアの地で絵画の制作と研究に励むことになります。たくさんの明るさや、勇気を分けてくれた子どもたちに感謝して、また会える日を楽しみに待ちたいと思います。その頃には、こどもたちはこどもたちではなくなっているかもしれません。大好きなみんなが日々成長していく姿を、見守り続けることができないことはとても残念だけれど、みんなからもらった明るさを信じ、進みたいと思います。
あかるいほうへ、あかるいほうへ。
CAMPから飛び立つ、1粒の、たんぽぽの綿毛は、みんなと一緒に過ごした日々を大切な宝物にしています。そして、いつかまた、会える日を楽しみにしています。
子どもたちと同じくらい、素晴らしい仲間に出会えたこと、明るい世界を持った大人に出会えたこと。アイデアを出し合い、意見を交換しあい、そして高めあった時間。失敗を共に悔しいと思い、喜びをいっそう大きくして分け合ったこと。私のもう1つの、大切な宝物。
第12回目
(2004年10月14日更新)
うえのうけんじ
こどもの発想力といっても大人にかなうわけない。こどもはすごいと言いつつも、どこかでそう思っていました。作業の丁寧さ、出来上がりの完成度。やっぱりそうだ、「こども」として見ているからこどもなのにすごい、ってなってる。
それでもすごいっと感じてしまう改めて考える。なんで、すごいって感じてしまうんだろう?予想外のアイデアに出会ったとき、その瞬間「お!」という言葉がもれている。精度ではなくアイデアを出すという点ではこどもも大人も公平。見てきたものも、考えてることも違う別人。対等だ。良いアイデアなんだ。
そのアイデアを出したのが大人だったらどうだろう?悔しくてあんなのすごくないって思うかもしれない。あの人はすごい人だねーとおもうかもしれない。前者には、良いものを認める素直さと自分は思いつかなかったと認める勇気が、後者には、自分ならどうだろうと考える向上心と未知の分野に対する好奇心が、それぞれ少しばかり足りなくなっているんじゃないか?こどもの作品の中にあるアイデアは素直にキラキラと輝いてみえて、その集中力と表情、「おもしろそう!」という一言が生きるエネルギーに満ち満ちていて、思わず微笑んでしまう。「楽しそう!」
こどもは活動を見る僕の「いい格好しい」の部分を取っ払って「やる気」を惜しげもなくくれる。う~む…。
「みんな、ありがとう、大好き!」としか言えません!
第11回目
(2004年09月14日更新)
にしおか たける
初めてCAMPに顔を出した時のこと。
ファシリテーター?
初めて聞く言葉が、CAMPでの自分の立場。その日はなんのこっちゃ分からない状態で終了。
家に帰り、早速久しく開いてない英和辞典を引く。
facilitate:(行動などを)促進する
なるほど、こども達の創作活動を促進すればいいわけね!言葉をかけて、やる気を起こさせればいいわけだ。なんだ、俺得意じゃん。
ところが、人生そんなに甘くない。
あるワークショップでのこと。
素材を手にしたままいっこうに作業を始めない子がいた。よっしゃ!いっちょ声をかけて一緒に作っていこう。しかし、どんなに声をかけても、やはり手を動かしてくれない。自分以外のファシリテーターもその子のことは気になるのか入れ替り立ち替り声をかける。しかし、やはりだめ。
そんな時、ファシリテーターの一人がこう言った。
ほっとこう
まじですか?と内心びくびくしながらも、ほっといてみた。
やはり、手は動かない。
もう終わっちゃう…。
その時、遂にその子の手が動いたのだった。
僕達ファシリテーターは、やろう、やろうと声をかけてこどもの創作活動を促すことは必要です。しかし、時には前述のようなこども達を信じて見守るということも必要なのではないでしょうか。こども達はやらないのではなく、思考しているのかもしれません。思考することは目に見えない創作活動なのです。それを汲み取ってあげることはとても難しいことですが、僕達ファシリテーターには必要なことだと思います。
「無言のfacilitate」
それが、僕がCAMPに参加して一番印象深く学んだことです。
第10回目
(2004年08月18日更新)
こうた じゅんこ
小さいころの夢って、おぼえていますか?
私は幼稚園のころは「お姉さん」(妹だったので)、小学校低学年は「せんせい」、小学校高学年は「動物園の飼育員」「獣医さん」「音楽家」、中学になってからは特になく、高校になると「デザインの仕事」。脈絡のない夢は、いつの間にか「デザイン」に絞り込まれ、最終的には「デザイン」→「インテリアデザイン」→「プロダクトデザイン」となりました。「おもちゃデザイナー」を経て、今の職業はといえば、「ワークショップデザイナー」兼「グラフィックデザイナー」。
CAMPのワークショップでは、いろいろなテーマをとりあげています。先日の「サマーハウス」ワークショップでは、建築をテーマに、こどもたちは図面を描いたり模型を作ったりする工程を経て、家を建てました。参加者のお母さんの感想に、「先日まで生物学者になると言っていたのが、建築家になりたいと言っていました」と書いてくださっていました。それを読んだ瞬間、ワークショップでの疲れがふっとびました!CAMPで体験したことを、夢のひとつにしてもらえることは本当に嬉しい!
夢を思い描き続ける力は未来をつくっていくと思っています。夢が叶わないことがあるかもしれない、苦しい思いをするかもしれない。それでも、夢を持つことはステキなことです。
今の私の夢は、CAMPに来るこどもたちの夢の種になるようなワークショップをたくさん!考え続けることです。今、皆さんは夢がありますか?
第9回目
(2004年07月09日更新)
やまざき さほこ
「見て、見て!」こどもの声にふりむくと溢れんばかりの笑顔!
こどものできないことをお手伝いしたとき「ありがとう!」の元気な声!
まだ慣れないCAMPのワークショップ。
どきどきの私。
そんなこどもの反応に少しだけ緊張がほぐれる。
そのときのファシリテータは、たぶん私ではなくてこども。
いろいろな体験をし、おとなになりこどもの時にできなかったことができるようになったこともあるけれど、逆にできたことができなくなったこともある。
私たちおとなは、自分の体験を活かしファシリテートをする一方で、こどもから自分が忘れてきている何か、失ってしまった何かを得るファシリテートをされている気がする。私も元気にこどもに伝えたい「ありがとう!」と・・・。
第8回目
(2004年06月10日更新)
こんどうかずま
少し前に学習講座のCMで算数の問題が出ていました。
7 + 3 = □
□ + □ = 10
「上は日本での算数の問題。」
「下はイギリスなど欧米諸国での問題。」
とナレータの声。
上の日本の問題では、考えないでも回答が可能。しかし欧米諸国の問題は自分で考えなければ回答を導き出せない。
「確かに考える力を養うには下の問題だろう」
と私は感じたが、きっと同感だった人も多いのではないか?
ファシリテータとして、どんな風に伝えたら良いのか。きっとひとつの答えではないことは分かってきているが、ファシリテータは常に悩むことを忘れてはいけないのだと感じています。
第7回目
(2004年05月07日更新)
くさかなつこ
あなたは、何かに夢中になっている時の自分の顔を見たことがありますか?
私は、ワークショップで写真を撮る係になることがあります。
こどもたちが生き生きと何かに夢中になっているときの顔を私は、
「いい顔」 とよんでいます。
「いいこと考えた!」の顔
「どうしよう・・・」の顔
「おもしろい!!」の顔
「なんで?」の顔
「すごいな!」の顔
一日のワークショップでシャッターを押す回数は、数百回。
部屋の中は、「いい顔」でいっぱいになります。
私は、その写真で何ができるでしょう?
写真は、動いてゆく時間をとどめておくことができます。
一日の終わりに、
「あぁおもしろかった!」のあなたにも
「うまくいかなかったな・・・」のあなたにも
この時、楽しかったな。
まわりの友達は、こんなことしててんな。自分のこんな顔はじめて見たわ。
そんなことを感じながらCAMPで過ごした一日を思いかえす時間のお役に立てたらいいなと思っています。
第6回目
(2004年04月09日更新)
いしかわ さよ
一体どこからそんな発想が出てくるの!?
毎回、ワークショップに参加する度に、大人顔負けのアイデアに驚かされます。子どもたちのアイデアに、ほんの少しテクノロジーや講師の方のエッセンスが加わるだけで、さらに個性豊かな作品が勢ぞろい。出来上がった作品を「こんなのできたよ!」と満足気に説明してくれる子の顔をみると、思わずこちらまで顔がほころんでしまいます。例えば、クリケットワークショップではプログラミングをすることで、子どもたちの作ったおもちゃが思い通りに動いたり、光ったりするので、「僕(私)でもこんなおもちゃが作れた!」と自分自身に驚いている子を多く見かけます。どのワークショップにも共通することですが、出来上がった作品を子供たちが見た時に、自分自身の持っている力に気づいて「オッ!」と息を呑む瞬間を見ることができるのもファシリテーターの醍醐味といえるでしょう。
子どもたちにとって、一回一回のワークショップの経験は小さな出来事なのかもしれませんが、そこで得た小さな自信が糧となり、大きな自信へと繋がっていくことを願ってやみません。その子どもたちの充実した経験を少しでもお手伝いできればと思っています。
第5回目
(2004年03月11日更新)
ますだたみ
子ども達のアイディアがひらめく瞬間に立ち会えることや、初めて会った子ども同士が、共同作業をすることでいつの間にか友達になっていること。そんなシーンを垣間見れるのがファシリテーターをやれてよかったと感じられる瞬間です。
先日東京で行われたCAMPのクリケットワークショップに集まった子どもたちは最初、期待と不安の入り混じった緊張した面持ちにみえました。はきはきと元気な子もいるけど、もじもじ気味の子、「友達できるかなぁ」とつぶやいていた男の子もいて、大丈夫だよと励ましつつはじまったワークショップでした。
初対面の子どもたちでのグループ制作は大丈夫かな?パソコンの操作もできるかな?素材もたくさん用意してあるけど、使ってくれるかな?そんな私の心配は、いざ始まると子どもたちによって吹き飛ばされました。思いがけないアイディアもあり、協力、分担しあって、着々と作品ができていくことには驚きです!
ハイテクでもアナログでも、創作活動を通した共同作業で協力しあう体験は、社会の基本となる人の関係を大事に思うきっかけになるのではないでしょうか。なんて、難しい事は言わなくても、ワークショップの最後にはまるで以前からの友達のようにうちとけた子ども達の姿が見られた東京での1日でした。
第16回目
(2004年02月15日更新)
もりもとまき
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
ドキドキ…ドキドキ…
自宅から大川センターまで電車に揺られること約2時間。朝起きてからワークショップが始まるまで緊張すること約○時間。どんなに朝早くても、電車の中では目がパッチリ。
「今日はどんな1日になるのかな」
「どんなこども達と出会えるのかな」
そんなことを考えていると、一瞬で大川センターに着いてしまいます。ワークショップが始まるその時まで緊張しっぱなしです。その時まで…。
「こんにちは!」笑顔でワークショップの主役達が到着。すると、プチッ!て糸が切れたように私の緊張がほぐれてしまいます。こども達の笑顔につられて私も笑顔に…よし!頑張ろう!て気合を入れてもらっています。そして、ファシリテーターとしてCAMPに来てから様々なこどもの発見がありました。いろいろなこども達の表情を見ることができたのも1つ。そして何より、こども達の声です。
「こんにちは!」
「見て!見て!」
「出来たよ!」
「ちょっと手伝って!」
「ありがとう!」
こんなに人の声って、心に響くものだっけ?どうしてこどもの声って人の心に素直に響くのだろう…。不思議だなぁ。
自分の中で新たな発見・疑問ができたからには追求したい。これからもたくさんのこども達と触れ合い、たくさんの“表情”と向き合い、そしてたくさんの“声”と出会っていきたいと思います。
第4回目
(2004年02月12日更新)
むらたきょうこ
はじめの第一歩。
「僕は、楽器を習ってないし、音楽は苦手だし、いつもはまったく興味がありません。でも、このワークショップはおもろしろそうだから来てみた。」
11月のハイパースコアのワークショップに参加したある男の子が自己紹介のとき言った言葉です。
なんだかとても染みました。
トライする前にそれは無理、とあきらめてしまったり、時間がないから、と目をつむったり・・・自分と趣味や興味を持つものが違う人には、壁をつくってしまったり・・・おもしろいかもしれないのに・・・・もったいないっ!
だから、ここに来るこどもたちには、CAMPを通して、一緒に過ごす友達を通して、やっぱり苦手かもしれない、でも案外おもしろいかもしれないいろんな世界をちょっとのぞいて見て、いろんなことを感じて「楽」習していってほしいと思います。そして、そこからはじまる第一歩が二歩目へつながるように、より楽しくおもしろくなるようにファシリテートしていけたら、と思います。
第3回目
(2004年01月08日更新)
もりひでき
こどもには、かなわない。
ワークショップでこどもたちを見ていると、いつも感じます。好奇心や集中力、そして何かを学び取ろうとする力。こどもたちが、生まれながらに持っている本当にすばらしい能力です。ワークショップの中では、いろいろなことが起きています。
「どうしてそんなの見つけられたの?」と、大人の私たちにはできないような発見をしたり。「・・・?」と、びっくりするようなことにこだわりを持ったり。うれしそうに「見てみて!」といいながらつくったものをお互いに見せあったり、一緒に遊んでみたり。(何かちょっといい「モノ」ができると無性に見せたくなるのは不思議です。)「すごい!」と思ったことは、大きな声に出して感心してみたり。「おもしろい!」と思ったことには、思いっきり笑ってみたり。そんな「いいアイデア」を横目で眺めながら、こそっとまねしてみたり。こどもたちって、本当にすごいです。悔しいですが、ちょっと自分には真似できないことばかり。(ワークショップの時は、意地を張って無理してみますが。)
自分でも気づかぬうちに、大人未満の存在として「こども」を見てしまいがちです。もちろん、大人と比べると未発達なこどもを、守り育てていくのは私たち大人の責務だと思います。でも実は、こどものほうが「すごい」こともたくさんあることを、日々感じます。