メッセージ to CAMP for CAMP from CAMP
CAMPの活動に協力してくださる方や、スタッフ・関係者からのメッセージを紹介します。
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第74回目
(2009年12月08日更新)
山本 博之/国立総合児童センター「こどもの城」プレイ事業部勤務
「新たな発見!ワークショップ」
こどもの城ユースクラブは小学5年生から中学3年生まで、月に2回程度、三十数名の固定メンバーで活動している「あそび」のクラブです。野外活動、クッキング、街探検など、ジャンルを問わずいろいろな「あそび」を行い、人間関係を体験的に学ぶことを目的として活動しています。自分たちで活動を企画し実践するため、過去にはこどもの城に来館するこどもたちのために、自らワークショップを企画運営するというプログラムも展開しました。
先日縁あってCLASSBOOKワークショップを行う機会がありました。
普段は私たちスタッフが中心となって活動を運営していますが、この日はCAMPからファシリテーターお二人を迎えての活動です。私たちスタッフ一同も、同じ参加者としてワークショップに参加しました。メンバーたちも「いつもとはちがう」とうれしそう!
しかしながら「いつもとちがう」と感じたのはむしろ私たちの方でした。メンバーたちの普段見せない姿にびっくり!新たな一面を発見しました。ファシリテーターの方々のこどもとの距離感も、普段の自分たちとは違うスタンスで、よい勉強になりました。そしてなにより、メンバーたちが新しいプログラムの可能性を発見し、「今度は違う形でまたやりたい!」と言ってくれたのはたいへんな収穫。まさに発見の連続でした。
さて次にまたCAMPのワークショップを実施したら、今度はどんな発見があるのだろう?そんなことを、つい考えてしまいます。
山本 博之(やまもと ひろゆき)
東京・渋谷にある国立総合児童センター「こどもの城」プレイ事業部に勤務。来館者向けのワークショップを企画運営するほか、夏と冬にはキャンプ活動も実施している。現在は小学5年~中学3年のこどもが定期的に活動する遊びのクラブ「ユースクラブ」を担当。メンバーたちとさまざまな活動を行っている。
http://www.kodomono-shiro.jp
第73回目
(2009年11月06日更新)
上田 俊彦/特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会 事務局長
皆さんは「キッズデザイン」ってご存知ですか?
こどもたちを取り巻くモノやコトを、こどもの目線できちんと捉えてデザインしていくことを「キッズデザイン」と言っています。オトナ目線でつくったモノでこどもたちがケガをするという事故がよく起こりますよね。
私たちキッズデザイン協議会はこの考え方を、「キッズデザイン賞」という顕彰制度を通じて広く普及すると同時に、こども目線のものづくり、ことづくりを共通テーマとした調査研究活動も行なっています。
ちょっと前になりますが、私の息子もクリケットやデジカみしばいに参加させていただきました。
CAMPワークショップにどのような「効き目」があるか、私たちの調査研究活動の一環として、半ば実験(!)です。
ワークショップの要素が彼にどのような影響を与えるのか、参加中の観察と、終わったあとの聞き取り調査(?)も交え、あらためてCAMPのプログラムはよくできてるなぁといまさらながら感心しました。
最初の緊張(じこしょうかいのところがつらかったです。と感想を貼ってました・・・。)とそれを乗り越えた自信。初対面の相手との相互コミュニケーションの深化と、生まれた作品に対する感動&共有。そして適宜それとなく背中を押したり引いたりしてくれたファシリテーターの存在。このようなことを(ちょっと脚色していますが)目をキラキラさせながら「調査」に応じて語ってくれました。
親としても、参加中のこどもを観察することで、普段とは違った一面を発見することはもちろん、こどもに対する接し方など、さまざまな気付きを与えてくれます。
よく、ファシリテーターの方にお子さんを渡したあと出かけてしまい、発表の時間に合わせて戻ってくるお父さん・お母さんがいらっしゃいますが、もったいないですよね。
上田 俊彦 (うえだ としひこ)
特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会 事務局長。
キッズデザイン協議会はキッズデザイン3つの理念のもと、次代を担うこどもたちの健やかな成長発達につながる社会環境の創出に寄与するために、さまざまな企業・団体が集い合うNPOです。
もちろんCAMPを主宰するCSKホールディングスさんも会員です。
http://www.kidsdesign.jp/
第72回目
(2009年10月14日更新)
坂口 広太郎/(株)クロスフィールドマネジメント 産学連携・広報担当
創作の街アキバ
JR秋葉原駅電気街口前にある秋葉原ダイビルでは、定期的に5階会議室の1室にてCAMPワークショップを開催しております。2005年3月の秋葉原ダイビルオープン当初より開催しておりましたCAMPワークショップも5年目を迎えることができ、ファシリテーターをはじめ関係者の皆様へ厚くお礼申し上げます。
開催するたび毎回なのですが、こどもたちには驚かされます。
2人1組にて1つの作品を創り上げていくとき、初対面でありながら仲良く、時には役割分担、時には共同作業を行い、とても集中します。そして、創造力の衰え激しい大人では出てこない発想力を毎回目の当たりにしております。
こどもたちにとっては楽しい作業を、ぎゃ~ぎゃ~言いながら、笑い騒いでいるだけなのかもしれません。
なので、自分たちの作品を発表する段階でモジモジしている姿を見かけると微笑ましく感じます。でもその姿があるからこそ、発表が終わった後のほっとした表情を浮かべると共に「創り上げたんだ」という満足感をこどもたちは得るのでしょう。
アキバは様々な顔を持つ街です。パソコン、アニメ等の顔を持ち、萌え文化なる言葉をも生み出したという一面のほか、オフィスビルも建ち並び、また、半導体・ラジオ部品等々から始まった家電製品の街(電気街)は健在で、パワーあふれる街になりました。
理系の故郷=アキバとも言えるこの地でこどもたちの創造力を育み、大いなる可能性を切り開き、将来への発見・発明につながっていけばと仕事柄思わずにはいられません。
坂口 広太郎(さかぐち こうたろう)
(株)クロスフィールドマネジメント 産学連携・広報担当
秋葉原クロスフィールド(秋葉原ダイビル及び秋葉原UDXの2棟の建物で構成される複合施設)にて、産学連携機能、集客機能、情報ネットワーク機能等の運営を行っております。秋葉原クロスフィールドは秋葉原にて様々な領域(フィールド)における人の交流・情報の交流・産業の交流が活発に行われる(クロスする)ことにより、秋葉原を世界的なIT拠点を形成していこうという構想の下、建設されました。
http://www.akiba-cross.jp/
第71回目
(2009年09月07日更新)
藤堂 貴夫/(株)CSKホールディングス社会貢献推進室
CAMP勤務になり、早いもので1年半が経ってしまいました。
ワークショップ開催日は驚きと感動の連続です。
特にこどもたちの純粋な心・素直な心に感動してます。
興味を持った時の目の輝き
なぜか、いつの間にか大人たちは忘れてしまっている。
誰もが持っている素晴らしい能力
「人は皆、伸びる力を持っている。きっかけがあれば、人は育ち、成長する」
「最近のこどもたちは・・・」という大人たちがこどもたちへのきっかけを無くしたり潰したりしている。しかも、大人たちは気づいていない。
CAMPでこどもたちと身近に接しているとこどもたちの成長を目の当たりにします。
よくよく考えてみると、成長しているのはこどもたちだけでなく、私も含め周りの大人たちも一緒に成長させていただいてますよね。ありがとうございます。
今の自分にできること些細なことでもいいから、よいと思うことは実行しましょう。それが世の中を良い方向に動かす「原動力」になるのだから。
そういった気持ちにさせてくれるのがCAMPです。
藤堂 貴夫(とうどう たかお)
1983年入社、入社以来 機器販売の営業一筋。
1989年から(株)CSIソリューションズ(当時はCSI(株))でIBM小型機・パソコン販売の営業担当。
2008年4月より(株)CSKホールディングス社会貢献推進室へ出向。
第70回目
(2009年08月06日更新)
鈴木 康夫/トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館 館長代理 学芸グループ 教育普及チームリーダー
開館15周年を機に、当館で毎週末ワークショップを開催するというのでモノづくり教室などのプログラムを検討しているとき、「京都でこどもを対象としたユニークなワークショップがあるから見にいかないか」と館長からお誘いが出たのが最初でした。
“ワークショップ”“ファシリテーター”といった深く考えずに使っていた言葉、あるいは今回初めて聞く言葉を大川センターでCAMPを見学したときいただいた参考図書をもとに考えました。こどもペアがコミュニケーションをとりながら自分たちで想像したものや思いを持ったものを作り上げていく、そしてそれを発表する、今日やったことを振り返るという当館では経験のない内容です。館長から新しいことに挑戦してみようとの後押しもあって開催準備をはじめました。
1月の見学から始まって契約書の取り交わし、パソコン素材の調達整備、ファシリテーター研修会と続き4月25日CAMPクリケットワークショップ開催にいたりました。最初ははにかんでいた子、不安そうな目をしていた子が始まってしばらくすると真剣にパソコンに向かったりうれしそうに素材を取りにいったり、発表会のときはわれ先にと手をあげるなど行ってよかったと指導いただいたCAMPスタッフの方々へ感謝をいたしております。
今後CAMP開催を重ね、ゆくゆくは当館オリジナルのワークショップが出来たらいいなと身の程を省みず思う次第です。
鈴木 康夫(すずき やすお)
トヨタテクノミュージアム
産業技術記念館 館長代理 学芸グループ 教育普及チームリーダー
2009年度より開館15周年を機に、次世代を担うこどもたちにモノづくりへの興味を喚起してもらい、豊かな創造性を育む一助として週末ワークショップを企画し運営しています。
第69回目
(2009年07月07日更新)
佐藤 廣幸/アイシン精機株式会社 解析・制御技術部 部長
CAMPと初めて出会ったのは、横浜で開催されたキッズエンジニア2008のイベントでの実施内容について、従来型の講義形式にしようかどうしようかと悩んでいた時でした。
その時、ワークショップ開催では先進的に実施されているCAMPをご紹介いただき藁をもつかむ気持ちでメールを送らせていただいたことが始まりでした。
そのメールへのレスポンスの早さ、多摩センターで開催されたCAMPの見学と、CAMPを知るにつれどんどんと引き込まれていきました。
そのCAMPを見た第1印象は子どもの目の輝きが違うということでした。
キッズエンジニア2008ではワークショップの雛形だけは何とかできたのではと思っています。ワークショップは毎回新たな発見と改善の繰り替えしですが、終わったあとの達成感は何事にも変えられません。
遅ればせながら、CAMPのファシリテータ研修も受けさせていただきました。
このファシリテータハンドブックのあとがきには心に響く言葉が散りばめられています。
・一緒に考える
・答えを教えない
・ニュートラル
・聞き上手
社内のコミュニケーションもこのようにありたいと思っています。
CAMPのすばらしい点はどんどん進化されている所だと思います。
CAMPACOとして標準化し貸し出すなど企業の社会的責任の一歩進んだ形をご提供され、すばらしい活動を進められているCAMPを手本としていきたいと思います。
佐藤 廣幸(さとう ひろゆき)
アイシン精機株式会社 解析・制御技術部 部長。
アイシン精機のエンジニアの有志が集うアイシン技術会委員長を2008年実施し2009年は新規にわくわく実行委員会を立ち上げ委員長としてワークショップに熱意をもって参加しています。
第68回目
(2009年06月05日更新)
森 玲奈/東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍中
CAMPとの出会いは、2005年、修士1年の時でした。
それから、「CAMPの活動や、ワークショップのことをもっとゼミ生にも知ってもらいたい!!」という想いで、夏のゼミ合宿にて、大川センター見学を企画しました。
今では学内外に、ワークショップの研究をする仲間も増えつつあります。
これからもどんどん仲間が増えるといいなあと思っています。
昨年度からは、山内祐平(東京大学大学院情報学環准教授)と一緒に、「CAMPファシリテーター研修」や「あちこちCAMP」に同行させていただき、調査を行っています。CAMPファシリテーター研修を受ける中で受講者にどのような学びが起きているのか、それをわかりやすい形で皆様にご報告したいという想いで頑張っています。
また、昨年度は、CAMPのファシリテーター研修プログラムが東京大学情報学環教育部の授業として実施され、私も授業運営のお手伝いをさせていただきました。
CAMPのスタッフの皆様からは、いつも、いろいろなことを学ばせていただいております。とても感謝しています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
森 玲奈(もり れいな)
東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍中。
「やわらかな学び」の場であるワークショップに可能性を感じ、ワークショップに関する実証研究を続ける。2008年には、日本教育工学会にて研究奨励賞を受賞。
ホームページ:http://www.harinezuminomori.net
第67回目
(2009年05月11日更新)
岩田 直美/小学3年生男子の母
<CAMPワークショップとの出合い>
息子は小2だった昨年度、'クリケットワークショップ'と'くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ'に参加しました。CAMPを知らなかった初回は、チラシの動くおもちゃの写真に惹かれたようでした。次の'図鑑'は、前回が楽しかったことと「くうそう」という言葉にわくわくしたことから行きたかったようです。
私は'図鑑'参加時に見学しました。会場に入ると受付で息子が、「少し見ない間に、随分大きくなったね」とファシリテーターから優しく声をかけられました。前回のことを覚えていて下さったようです。よく練られたプログラムを見て、こどもが熱中するのももっともだと感心しましたが、なにより、こどもたちへのこうした温かいまなざしがこの活動を支えているのだと感じました。
新学期、小3になった息子が考えた自己紹介には、「今年から始まる理科が楽しみです」とありました。これには、CAMPワークショップ効果もあるのではないかと思い、感謝しています。というのも、息子は時折、ワークショップ参加の際に撮った写真や図鑑を嬉しそうに見ているからです。これからも、ワークショップの活動に期待しています。
岩田 直美(いわた なおみ)
小学3年生男子の母
第66回目
(2009年04月06日更新)
北川 美宏/株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室大川センター長
4月8日はCAMPと大川センターの誕生日。今年で満8歳です!
桃栗三年柿八年、CAMPも年月を経て多くの実りを実感する今日この頃です。
これもひとえに、いつも優しく激励し、ときに厳しく指導し、そして歩みをともにしていただいた皆さまのおかげと感謝しています。本当にありがとうございました!
この一年もCAMPはワークショップの開発・実践、そして普及に頑張りました。CAMPACOの第4弾もまもなくリリースできそうです。また立命館小学校様のロボティクス科ではこどもたちの共創力を育むワークショップ的授業の研究実践、東京大学情報学環山内研究室様とはファシリテーター養成の共同研究が進んでいます。キッズデザイン協議会では次世代育成に取り組む企業の先達・仲間を得、新たな活動の芽も出てきました。事務局を務めるワークショップ知財研究会では第3回のシンポジウムを開催し、さまざまな分野の方々と知財の尊重と活用について考察を進めることができました。
現今厳しい景気情勢ではありますが、先日もCAMPACOを新しく利用される方から「景気は悪いけど次世代育成は待ったなしだから頑張りますよ」と心強い言葉をいただきました。
CAMPはこれからも、こどもたちの笑顔があふれる楽しいワークショップを日本全国へ届けていきたいと思います。
皆さまには変わらずのご指導ご支援をよろしくお願いいたします。
<<<<参考URL>>>>
□立命館小学校ロボティクス科
http://www.ritsumei.ac.jp/primary/lesson5.html
□東京大学情報学環・福武ホール
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/
□キッズデザイン協議会
http://www.kidsdesign.jp/
□ワークショップ知財研究会
http://www.wschizai.jp/
北川 美宏(きたがわ よしひろ)
株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室大川センター長。2001年4月から現職。CAMPスタート時に小学生だった一人娘がこの春高校生に。
光陰矢のごとし、でも…梨の馬鹿めは十八年まであと十年。
第65回目
(2009年03月05日更新)
下伊豆 雅子/立命館小学校 メディアセンター(図書館)勤務 司書教諭
「デジカみしばい」のワークショップをすることになり、一番最初にしたのがこども達に見せる「デジカみしばい」作品を、まず大人である自分達が創ること。もうここで、大人げなく、このワークショップの楽しさにまいってしまいました。
まず背景を見ながら、「舞台紹介シート」を考えます。
「駅前じゃないかな。ロンドン?」
「じゃあ、パディントン駅がいい!」「OK!」
こんな風にあっという間に、決まっていきます。
次は、キャラクターのプロフィール。
アメリカ人のジェフ先生が考えたイヌの名前は「スクラフィー」。
私にとっては、登場するたび名前を呼ぶのが難しい。
そして、いよいよお話を考えて撮影。
4枚の写真を見ながら、こども達の前で発表するため、お話を読む練習をする頃にはなんとも言えない、満足感に包まれていました。
まるで、今すぐにでも絵本作家になれそうな気分でした。
さて、いよいよ3年生のこども達を迎えての、「デジカみしばい」のワークショップです。こども達も、生き生きと目を輝かせて、グループで話し合っています。キャラクターの名前も、「ルーシー」「パーシー」に、かばの「デラックス」。時代を映した「オバマ」もあります。なんて自由な発想なんでしょう。
そして一番楽しいのが、デジカメ撮影でした。
背景と登場人物をどの角度から撮って、どんな風に見せるかを決めるのは真剣そのものです。そのプロセスの中でこども達は、より登場人物に近づいたり、次のお話の展開への糸口を見つけたりすることができたのだと思います。
そして、いよいよ発表会です。登場人物になりきって台詞を言う人、ナレーター、パソコンを操作して起承転結の場面を映し出す人。どの役割の子も、緊張しながらも、一生懸命に取り組む姿が見られました。
このワークショップを通して、こども達は創る喜びと伝える喜びを味わいました。そして最後には自分達が完成させた「デジカみしばい」に、大きな達成感を見出したのです。
これからも、様々なCAMPワークショップにこども達と一緒に取り組ませていただき、創る喜びと満足感を、自信に繋げていってほしいと期待しています。
下伊豆 雅子 (しもいず まさこ)
立命館小学校 メディアセンター(図書館)勤務 司書教諭
好きな映画:「クリクリのいた夏」「5月のミル」「ショコラ」「イル・ポスティーノ」
好きなアーティスト:ブルーノ・ムナーリ 駒形克己 サラ・ムーン etc・・・
そして、CAMPのワークショップが大好きです。
第64回目
(2009年02月05日更新)
小山田 裕彦/株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役
<リピータ君が”はじけた”日>
「こんにちはー。えびせんさん!!」(私のニックーネーム)
開場1時間前だといのに、元気な声でこどもが飛び込んできました。
「あたった!あたったんだ!」とCAMPクリケットのワークショップの抽選に見事当選した3年生です。何回参加しても楽しいのだとか。学校でもやってくれればいいのにという調子。最近は認知度も上がったのか、おかげさまで私たちの「五感の学校」への応募者も確実に増え続け、特にCAMPプログラムは学校でチラシを配布した直後からメールが届くほど人気です。
こんなに関心をもっていただくという背景には、少なくとも不透明で不安な社会状況の裏返しでもあるんだろうなと感じます。
ワークショップが開催される日は、そんな不穏な雰囲気を吹き飛ばすように、いつも静かなホールが一気に活気に満ちます。新しいお友達をつれてきたリピータ君が、あれやこれやと勝手にお世話係を始めます。私たちファシリテーターのお仕事がとられている・・・。そして作品づくりの素材が増えていないと言い寄ってくる始末(どきっ!!こどもはよく見ている)。そんなリピータ君は、いつも決断力不足。途中で計画変更しちゃうのです。あれもこれもしたいエネルギーの強さがそうさせているのでしょうか。見ていていつも手をかしてあげたくなる存在。ファシリテーターとしては我慢我慢と自分に言い聞かせつつ、ペアになったお友達との話し合いに誘導します。おしゃべりなリピータ君は、アイデア満載なのですが、まとまりがつきません。おっとりとした相手の女の子は、きょとんとしながらも、確実に手を動かしています。素材を持ってきては交換を繰り返すリピータ君の行動を端で見ながら、プログラムも組み上げています。
「はーい。あと10分だよ」と言う合図。まだアイデアのかたまらないリピータ君に、女の子は、はじめてニッコリして「できたよ!」と言い、指示を出します。焦りながらも二人の作品は完成します。女の子が考えていたのは、最後のオチ。卵らしきものから小さい玉が飛び出します。最後の瞬間に会場は「おおーっ!!」の歓声。
リピータ君のアイデアは結局女の子の手で成功。リピータ君がやっていたのでは、そこに至るある意味どうでもいいカモフラージュの造形。彼は自分のことをわかってそうしていたのでしょうか。彼女がそれを悟っていたのでしょうか。
見事なほどのギリギリの連携ペアに私はニンマリでした。
いつもはじききれないリピータ君は、この日、きっとはじめて心の中で「はじけた」気持ちになれたのではと思った瞬間でした。
3~4時間という長い間、こどもたちはとても集中して取り組みます。この時間に見せるこどもたちの表情はいつもいつも感動ものです。きっとご家庭内では見せたことのない表情を見せることもあるでしょう。何よりもその表情に、このワークショップをやっていてよかったなと助けられます。感謝です。
私は、バックファシリテーターとして全体を見回しながら、こどもたちの横顔の写真を撮ります。そして最後に行うリフレクションに一番力が入ります。私はリピータ君のようなドラマが大好きです。こどもたちの懸命な横顔とドラマの一端を保護者の方々に伝えられたらと思っています。
小山田裕彦(こやまだ ひろひこ)
株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役
趣味はカメラと自然観察。
「お父さんの楽校」、「絵本の丘のなかま」でも楽しい活動やっています。
第63回目
(2009年01月15日更新)
石井 ゆかり/(株)CSKシステムズ クレジット・ファイナンスグループ 第三開発部所属
こどもの小学校のPTA文化厚生委員になり『家庭教育学習』という企画を年間3回実施する事になりました。さて、どんな事をやればいいのか?そういえば自分の会社にCAMPがあるじゃない!と思いつき、提案、あっという間に決定。
初めてのワークショップということで不安もありましたが、ファシリテーター研修や、CAMPとの協力で、2008年9月には高学年向けに親子参加型の「クリケットワークショップ」を、12月にはこども参加の「くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」を開催する事が出来ました。こどもたちも親たちも更に来賓の教育委員会の方にも参加していただき、みんな笑顔で楽しい時間を過ごすことが出来ました。
『人とアイディアをぶつけ合って、大きく膨らませて、それを形にして、みんなに発表し、それを受け入れてもらい、最後にその過程を振り返る』
よく考えれば、普段の仕事のステップと同じですが、大きな違いは「夢中になって楽しんでいる」ということ。大事な事なのに、すっかり忘れていました。最近、何かに夢中になったかな?という大人にも『CAMP』よく効きます!
お試しあれ!
石井 ゆかり(いしい ゆかり)
(株)CSKシステムズ クレジット・ファイナンスグループ 第三開発部所属
小学2年生と4才の母。
現在の悩み:CAMP参加後、こどもが工作に夢中になり、家の中が散らかり放題なこと。
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
ファシリテーターリレーコラム
CAMPで活動するファシリテーターが、ワークショップへの想いを語ります。
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
第26回目
(2005年12月06日更新)
うえのうけんじ
2005年11月13日
写真のワークショップがありました。
そのワークショップの中で、写真家広川泰士さんが撮影された参加家族のポートレイトを10枚ほど目にしました。今までのポートレイトのイメージとは違う、家族ではない僕までおもしろく見られる、そんな写真となっていました。
この家族はお母さんと娘二人対お父さんという関係だな、こっちの家族は弟が甘えんぼで家族のペースを作っているな、など。
・・・そう、その写真には家族の関係性まで写っているのです。
写真に写される情報が姿かたちだけではない。
普段のワークショップでもその日を振り返るために写真を撮影しています。
1人を写すときは、その頭の上に「!」や「?」が見える瞬間。
2人を写すときは、その瞬間に加えて2人のやり取りが想像できるような一瞬。
3人、4人・・・と続いていきます。
けれどたくさん写しすぎると、焦点がぼやけてしまう。
ポートレイトでは背景は一色で何もなく、写るものは家族だけ。
だからこそ、家族の関係が浮き彫りになるのだと思います。
ワークショップでも、そんなこどもたち同士の関係性まで見えるような写真を、こどもたちにこそ観てもらいたい。
そこにはきっと、普段鏡の前では見られないようなステキな表情も想像もして
いないような表情も写っていると感じているからです。
けれどまだまだ出遅れて撮れていない写真、見落としている瞬間がたくさん・・
その瞬間のために這ってでも、頭を打ってでもカメラを構えたいと思います。そんな風に思えたのも、初めてのワークショップのリフレクションで「いい顔」をたくさん観たから。
うん、ワークショップはファシリテーターにも、良い何かを与えてくれているようです。
写真を撮ることは楽しい!
うえのうけんじ(バトンは こうたじゅんこさんへ)
第25回目
(2005年11月09日更新)
おばた けん
ハイサイ!!
沖縄で「CAMPクリケットワークショップ」を開催しました。
夏休みも終わり、真っ黒に日焼けしたこどもたち。
期待と不安な表情を覗かせながら、ワークショップ会場にやって来ました。
くじ引きで二人一組になり「海」をテーマにした作品をつくります。(お父さんが海人(うみんちゅ・漁師)だから船を作るんだ!と言い張るこどもも…)
はじめて出会ったこどもたちは最初はコミュニケーションが上手くとれなくても、ワークショップが進むにつれて大人とは違う感性できちんとお互い協力して作品をつくりあげていきます。
こどもたちのそんな姿を目の当たりにしながら、何かの縁で出会う人と人との出会いやつながりって(言葉では表現しにくいですが)、いいなと感じました。
そうそう、沖縄にはこんな言葉があります。
「いちゃりばちょーでー」
一度あったらみな兄弟という意味です。一期一会の出会いを大切にする気持ちを忘れたくないですね…。
こどもたちが作り上げた作品の発表を聞きながら、感性や創造力の豊かさを感じつつ、ワークショップの魅力も感じることができました。
そしてワークショップも終わりに近いた頃、外からお祭りのエイサーの掛声が「イヤー・サッサ」
大人たちの疲れも露知らず、こどもたちはお祭りへ…。
底知れぬこどもたちのパワーにびっくりです。
おばたけん (バトンは うえのうけんじさんへ)
第24回目
(2005年10月06日更新)
ふじお とうすけ
こどもについて
サマーハウスに参加した。
3日間続きの、大掛かりなワークショップ。
3日間、同じこどもたちとずっと一緒にいると、少し親心みたいなものが芽生えた。
「親はなくとも子は育つ」というけど、その逆はなくこどもがいなければ親が育つことはないように思う。こどもを守ろうとする気持ちや、こどもを愛しむ気持ちが、人を親にしていくのではないだろうか。私はまだまだ親という大変な立場にはないけれど、こどもと触れ合うことで少し大人になれた。
自分が大人になるにつれ、彼らのことがよく分かるようになってきた。こどもの心とはなんて分かりやすいのだろう。彼らのことはよく理解できる、なんと言っても、自分も同じ経験をしてきているのだから。
そんなことを考えながら、自分の子供の頃に鑑みれば、親の姿が思い浮んだ。
子供の頃の私は、親に色々なことを隠しているつもりで、その実はほとんど見透かされていたんだろう。
あぁ、なんて恥ずかしい。
大人たちは、どんな気持ちで私に接してくれていたんだろうか。
私はこどもと触れ合うとき、その向こうに幼かった私を可愛がってくれた人を写し、そのこどもに幼かった頃の自分をみてしまう。私を可愛がってくれた人たちと同じようにこどもたちに接し、私がもらった愛情を、こどもたちへ返そうと思っている。
彼らが、大人になったとき、こどもの向こうに私の姿を思い出してくれればいいな、と思う。
ふじおとうすけ (バトンは おばたけんさんへ)
第23回目
(2005年09月12日更新)
やまざき さほこ
はじめの一歩
私は、人前で話すのがとても苦手。
考えただけで、心臓がドキン、ドキン。
手も汗でぐっしょり。
大勢を目の前にした瞬間、頭の中が真っ白。
ところが、最近、以前ほど動揺していない自分に気づきました。
大きな発見でした。
人前で話す機会が多かった結果のようです。
日常の生活の中でも、いつの間にか何気なくできるようになっていたことがあることに、近頃よく気づきます。必要に迫られたいろいろな経験は、無駄ではなかったんですね。
過ぎてしまえば何気なくですが、最初はいつもチャレンジです。
これからも勇気をもって、"はじめの一歩"!
やまざきさほこ (バトンは ふじおとうすけさんへ)
第22回目
(2005年08月09日更新)
いしかわ たかこ
花咲かじいさん
わたしは花咲かじいさんを知っています。
わたしと花咲かじいさんは、よく同じ苗木をそれぞれ育てます。
これまで、ハイビスカス、がじゅまる、ポトスなどなど、いろいろチャレンジしました。
でも、わたしの木はいつもある程度育った後、ぱったりと成長が止まってしまいます。狭い部屋なので、そんなに大きくなっても困るからいいか。と思っていると、いつの間にか先っちょが黄色くなっていたりします。
これはまずいかも。と思っておじいさんのところに持っていってリハビリしてもらうと、あら不思議!?枯れかけた木や花もおじいさんの手にかかればたちまち元気はつらつ!ぐんぐん育つ!
「どうして?」と聞くと答えはいつも同じ。
「愛情が違うんだ」
(ほんとに毎回同じ言葉が返ってくる)
おじいさんのお部屋は、まるでジャングルのようにわっさわっさ。私と同時に育てはじめたハイビスカスが何本も咲いています。挿し木でどんどん増えているのです。
おじいさんはよくメガネを頭の上にのせて、じーーーーーーーっと葉っぱを見つめています。木の状態をじっくり観察しているのです。
私は自分の気まぐれで、水を換えなかったり、急に栄養剤をあげたり、Xmasだからとリボンを結んでしまったり・・・・・反省。わかっていてもまた繰り返してしまう自分が情けない。
でも、次は何にチャレンジしようかな。
育てる、ということはとてもむずかしいけど、やっぱり楽しいな。と思うのです。
いしかわたかこ (バトンは やまざきさほこさんへ)
第21回目
(2005年07月07日更新)
むらた きょうこ
告白
一日一日『大人』な年齢に近くなっていく、なってしまった。
と同時に何かが少しずつ少しずつはがれ落ちていってしまうような、『嬉しい』とか『楽しい』とか『すごい』とか『悲しい』とか、、、、。
ヒットする基準が高くなってきているような、退化しているのか進化しているのかわからない。そんな思いに陥ることがある。
みんなと接するときにいつも思うのが、その幅の広さ。
ドキドキ、ワクワク、ハラハラ、やられたっ!、あぁまたやり直し、、、、
ちょっとしたことでも響く。(だから言葉には慎重にならないといけない。)
あ、そういえば私もこどものころにそう思った気がする。
いつのまにかそれが普通になり、見過ごしても特になにも感じない、気づかないものになってしまったこと。
ひとつひとつ気にしていたら、どうしようもないし、慣れた、歳を重ねた、ということなのだろうけど。
でも、たまには思い出したい。
実は、ワークショップ中、ファシリテーターしながら、みんなから溢れたそんな鮮やかな感情の一葉一葉を拾って、思い出して、ためているのです。
むらたきょうこ(バトンは いしかわたかこさんへ)
第20回目
(2005年06月07日更新)
こいずみ ひろあき
ある日、社内でこども向けのワークショップを開催していることを知りました.。とても興味を持って見学と称し会場に遊びに行きました。
ファシリテーターの流れるような進行に感動し、作品を作るこどもたちのエネルギーに圧倒され、ワークショップが進むにつれて、ついに見ていられずに声をかけ、手を貸して、一緒に考えて・・・。
自分の会社で開催していることが夢のように思え、その後ファシリテーターの社員ボランティア募集を見た時には、迷わず手を挙げていました。
ファシリテーター経験はまだ数回ですが、毎回違う気づきがあります。こどもたちの考えていることを感じ取る難しさに悩みながら、「う~ん・・・実はファシリテートされているのは自分かもしれないな!?」なんて思うこともあります。肉体的には疲れますが、精神的な楽しさと満足感を毎回体験しています。そしてCSKが、このような社会貢献活動に取り組んでいることを誇りに感じています。
こどもたちの創造性や表現力、目的に向かっていくパワー、これは僕たち大人が忘れかけていたモノではないでしょうか?作品完成という目的に向かってどんどん進んでいく。時には考え込んでまったく止まっちゃう場面もあるけど、想像を膨らませて、パートナーと相談して、ファシリテーターに聞いて、また進んでいく。その一瞬一瞬がすべて輝いている宝物のようです。
また、次回の宝物(ワークショップ)を楽しみにして・・・
こいずみ ひろあき (バトンは むらたきょうこ さんへ)
第19回目
(2005年05月09日更新)
おおにし けいこ
いつから人は人となったのでしょう。
旧石器時代後期よりも以前にさかのぼると、正確には人間について語れるとはいえなくなり、あちらこちらの洞窟には人間に似た生き物が住んでいまた。
この生き物が他の動物と違うのは、道具を使い労働し、石を切るための仕事場を持っていました。けれどこの生き物は、決して芸術を作らなかったのです。
しかし旧石器時代後期の前半期に作られたものと推定されるラスコーの洞窟の壁一面には、おびただしい数の美しい動物たちが描かれています。
人に芸術は必要なのでしょうか。
なくても生きていけるものなのになぜ存在するのでしょう。
ワークショップも同じで、生活の中で必ずしも必要なわけではなく、行かなければならないものでもありません。
けれど私は、こどもたちが自分の表現を形にすることを通して人とつながることや同じ時間を共有することで生まれるかけがえのない場の一つだと実感しています。
きっと芸術は、崇高なものでも生活に必要なものでもなく、人間がどう生きていくかのキーワードなのではないでしょうか。
そして、ラスコーの洞窟は、人が無から作り出される想像の能力を示した最古の芸術生誕の場であると同時に、人が人となった場所なのかもしれません。
おおにし けいこ (バトンは こいずみひろあき さんへ)
第18回目
(2005年04月13日更新)
つじ ともこ
最近、目のまわりに細かいしわができているのを発見しました。(ちょっとショック)ふだんあんまりじっくりと鏡を見てないので、ずっと前からできていたんだろうけど、気づいていなかったんですね。
しわに気づいたとたん、ひとの目の表情が気になりだしました。「ひとの目が気になる」ではないですよ。いろんな人の目と、その周りのしわがどんな感じなのか、よく見てみることにしました。
大きくて吸い込まれそうな目、小さい光が奥のほうできらっとまたたいている目、疲れているのか、すみっこが暗くなっている目…。
目の周りのしわも、人それぞれでおもしろい。お年寄りのしわは特に魅力的ですが、50歳くらいの働き者のおじさんにも「やったぜ」と笑っているようなくっきりとしたいいしわがあることに気づきました。
メイクしている目を見るのもおもしろい。若い女の子の目はまつげがふさふさして、アイシャドウがきらきら。マダムのまぶたも色とりどりで、おしゃべりしているみたいににぎやか。
目には、その人の毎日の暮らしぶりと歩いてきた道のりが現れているようです。
こどもの目をのぞきこむとその透明さに驚きます。当然しわなんてないですし、つるっとしたもんです。あんまり無垢なのでこの生き物はどこか遠くから運ばれてきたのか、とも思います。きっと心の中では苦しかったり腹が立ったりしているでしょうが、まだきれいなまんまです。
いつか少しずつしわができて大人の顔になったとき、いい目をしていてほしい。こどもの透明な目に何を見せ語りかけようか、先に大人になった手前ちょっと責任を感じています。ワークショップの組み立てを考えるとき、こどもとの関わり方にいつも悩んでしまいます。
でもどちらかというと、くるくるよく動く目を、もっとくるくるきょろきょろさせてやりたくて、次の遊びを考えていると言ったほうがいいのかもしれません。
つじ ともこ (バトンは おおにしけいこ さんへ)
第17回目
(2005年03月16日更新)
まきのまお
こどもは投げかけた言葉を素直に響かせる。
なので、褒める事はもちろん、絡まっている糸をほぐす言葉がワークショップで基本なんだけど、とっても重要なファシリテート。
一年で最大級のクリスマスワークショップ。
こども達も今日はドキドキわくわく。
ちゃんとリーダーできるかな?
皆と仲良く楽しめるかな?
そんな不安と期待が入り交じった顔をしている。
もちろん新米の私も。
そんな中、初めてのグループ共同作業「グループ名を決める」。
するっと名前が出て来るチームもあれば、皆が遠慮して出て来なかったり、決められなかったり。
私も一緒に
うーん。どうしよう、ね?
ふとある女の子の書いた提案を見ると、
すっごい上手!字が!!
思わず口に出た。
次にこのチームのテーブルに戻って来ると、その子のがグループ名になってた。
こっちは、皆遠慮して出て来ない。
やらないと、良いのも悪いのも出て来ないよー。
全員にひとまず書いてもらった。
次にこのチームのテーブルに戻って来ると、皆のを繋げてグループ名になってた。
ケーキにクリームをぬる作業。
あるグループは、ちょこちょことぬり足していたのでいったん沢山クリームをスポンジにのせてからが早いよ?
「これでいいの!」
おっ、何か策があるのね?要らない一歩先周りをしちゃったな。
今度戻って来たら、クリームの仕上がりがすっごく丁寧なケーキになってた。
そう、必ずしもそれが大人から見た「絡まった状態」ではない事もある。
色んな状況や色んなパーソナルを持ったこども達でとても複雑に要素が絡み合っている、答えもその数以上にある。かといって恐れても始まらない
まずは素直に子ども達がやり遂げた事や気づいた事に驚きと暖かいまなざしのある言葉を投げかけれればこども達が響き、私もそのまっすぐな気持ちに後押しされて動く。
そしてワクワクが伝染していくのだ。
これを体験した人は、きっと止められないと思った。
第15回目
(2005年01月07日更新)
いしかわ たかこ
「スイッチが入る瞬間があります」
3年前、初めてCAMPを取材した時のあるファシリテーターの言葉です。スイッチが入る?!ワークショップに参加するこどもたちには、まるでパチッと音が鳴ったかのように切り換わる瞬間があるそうです。1度スイッチが入れば、それはそれは大人顔負けの集中力をみせるとか。
3年が経ち、私はCAMPのファシリテーターになりました。
ひとりの子が自己紹介で「今の気持ちはブルーです。あまり期待していないから・・」、この言葉に新米ファシリテーターの私は動揺しました。
だるそうにパソコンで練習問題をはじめた彼。クリケットにダウンロード・・・失敗。もう1回ダウンロード・・・また失敗。側で見ている私はハラハラ。
「・・なんで?」
次の瞬間、私を見上げた彼の表情を見たとき、忘れかけていたあの日の言葉が一瞬にしてよみがえりました。・・・・スイッチガハイルシュンカンガアリマス・・・・これかぁっ!
「始めると、やりこめて、みんな個性的な作品ができて楽しめた」最後に書いてくれた感想です。
新米ファシリテーター、これからがんばります!