コラム

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boy メッセージ to CAMP for CAMP from CAMP girl

CAMPの活動に協力してくださる方や、スタッフ・関係者からのメッセージを紹介します。

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第93回目
(2012年10月09日更新)

岡田 直子/ひかりだい放課後児童クラブ指導員

 私が勤めている児童クラブでは、毎日小学1年生から4年生までの約60名のこどもたちが放課後を過ごしています。CAMPワークショップに参加するのは、昨夏に続き2度目です。前回は無理をお願いして約40名でCAMPくうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップにチャレンジさせていただいたのですが、人数が多くて大切な発表会の時間が足りなくなり反省点となりました。
 そしてこの春、CAMPのワークショップチラシとにらめっこしている私を見たこどもたちが「今年も行けるん?楽しかったよな」と。これで決まり!早速お願いしてみましたところ快諾してくださり、今回は約45名(小学2年生以上)が2日にわかれ、CAMPかみかみハンズワークショップを開催することになりました。
 素敵な環境の中、たくさんの素材を目にしたこどもたちのうれしそうな表情はなんともいえません。けれど実際に制作や発表をするとなると途端に困った顔になってしまいます。
 今のこどもを取り巻く環境はとてもきびしく、土日や学校が終わっても塾や習い事でがんじがらめ状態。そのご褒美?にゲームを与える保護者も多く、何かに依存しないで過ごすという時間が皆無といってよいほどです。当然想像力を使って作業をしましょう、となると困ってしまう子が多く、それは私の心配するところでもあります。
 児童クラブでの長期休暇は沢山時間がありますので、想像力を使って、創造力を養うことができる取組みを入れていくことができれば、この子たちの未来に少しは役立つのではないかと思っています。そして、そのチャンスを頂ける場のひとつがこのワークショップだと感じています。
 普段児童クラブでの取り組みを企画していると、どうしても欲張ってしまい、時間に追われがちですが、3分がまん!こどもたちの想像力を引き出し、見守れる素敵なファシリテーターになれるよう努力したいと思います。
 大川センターの皆さんには温かく迎えていただき感謝しております。これからもこどもたちの未来のためにがんばっていただきたいです。

岡田 直子(おかだ なおこ)
ひかりだい放課後児童クラブ指導員。学校でも、家でもたぶん見せないであろうこどもの態度、様子に時々遭遇。「安心、安全に楽しく過ごす」をモットーに日々奮闘しています。

第92回目
(2012年09月07日更新)

木原 俊行/大阪教育大学教育学部教授

教員志望学生のワークショップ体験
-学ぶことの楽しさとそのスタイルの多様性を実感する-

私は、大阪教育大学で、未来の教師たちに、教育学を講じています(大学院では、現職教員を指導しています)。彼らは皆、教師になりたくて、様々な努力を重ねています。教育学の講義では、教育の理念と実践を多面的に考察しています。また、学習指導法に関する講義では、模擬授業等に取り組んで、教科指導の理論と方法を習得しています。次いで、教育実習では、キャンパスで獲得した知識や技能を発揮するとともに、児童・生徒との関係づくり等にもチャレンジしています。さらに、一部の学生は、インターンシップの制度の下で、毎週、学校現場に通い、臨床の知を蓄積しています。

そのような教員志望学生に、CAMPのスタッフのご厚意により,私の講義「教育実践の研究Ⅱ」で、ワークショップを体験してもらっています。この講義は、教育方法の現状を理解するためのものです。学生たちは、ワークショップ体験(CAMPくうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ)の前に、様々な教育方法の存在やその特長と課題について会得しています。そんな学生たちに、ワークショップ体験は、教育方法に関する、新たな視座を提供してくれます。

「くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」を体験する中で、学生たちは、「第3の学び」の存在とその可能性に気づきます。例えば、学習環境デザインの重要性です。CAMPのスタッフは、ワークショップのために、多様な素材や道具を用意してくださいます。彼らは、「あれを使おうかな」「これでやってみたらどうだろう」と作品づくりのアイディアを膨らませます。それは、彼らにとって、学校で一般的に実施されている、教科書等の限られた教材・教具による指導を相対化する契機を与えてくれます。その他にも、彼らは、ワークショップ体験において、学習のパートナーや学習課題(このワークショップの場合は、どのタネを選ぶか)がくじ引き等で偶発的に決められるという即興性を楽しみます。ワークショップの終末においてファシリテーターが撮影した活動の様子の映像を目にして、活動記録とそれに基づくリフレクションの重要性を認識したりもします。

これらは、ワークショップ体験における、教員志望学生の気づきや学びの一端です。ワークショップ体験は、教員志望学生に、学ぶことの楽しさとそのスタイルの多様性を実感させてくれる、換言すれば、学びの世界の奥深さを示唆してくれる、よき時間となっています。

木原 俊行(きはら としゆき)
広島県三原市に生まれる。大阪大学人間科学部を卒業、同大学院人間科学研究科博士後期課程を中途退学。博士(教育学)。大阪大学人間科学部助手、岡山大学教育学部講師・助教授、大阪市立大学大学院文学研究科助教授を経て、大阪教育大学教育学部教授。主たる研究領域は授業研究や教師教育を中心とする教育工学、教育方法学。全国の小中学校、教育委員会・教育センターと共同で、授業改善やカリキュラム開発、教員の力量形成の支援等に取り組む。

※このワークショップ体験授業は東京大学情報学環山内祐平研究室とCAMPの共同研究「ワークショップに関する理解向上を目的とした教員養成授業パッケージ」をベースに実践されています。
⇒http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/affiliate/camp/

第91回目
(2012年06月08日更新)

安本 慧/福島市子どもの夢を育む施設「こむこむ」

私がCAMPワークショップを最初に体験したのは、昨年当館で行われた「ファシリテーター研修」でのことでした。研修ではワークショップの進行についての講義や、自分がワークショップの参加者として作品を作成したのですが、長時間のワークショップを体験することが初めてだった私にはとても刺激的な体験でした。参加者としてどんどん熱中していき、「もうこんなに時間が経っていたのか!」と驚いたことを今でも覚えています。

その後、当館でもCAMPのワークショップを実施することになりました。最初たくさんあった問題点は回を重ねるごとに減り、参加者は次第に増えていき、今では続けて参加するこどももいるほどの人気のワークショップとなりました。

CAMPのワークショップの良いところは、こどもたちの発想を大きく広げる仕組みがあることだと思います。ワークショップの種類・実施の時間・作品づくりのための材料等に共通して存在する豊富さ。そしてそれらとこどもたちがマッチするように、丁寧にサポートをするファシリテーターの役割。このような仕組みによって、思い描いた発想がどんどん広がっていき最後には満足そうな表情をして帰っていくこどもたちを、私は何度も見ることができました。

CAMPワークショップがもたらす、こどもたちだけでなく、実施するファシリテーターも味わえる発見や驚きが、これからも様々な場所で生まれることを楽しみにしています。

安本 慧(やすもと けい)
昭和63年生まれ 武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒
株式会社トータルメディア開発研究所
福島市子どもの夢を育む施設「こむこむ」でワークショップの企画・運営を担当
⇒http://www.comcom-fukushima.jp/

第90回目
(2012年04月10日更新)

久保 桂子/鳥見小学校 教諭 

 教室のお別れ遠足でCAMPのワークショップに行くことになって、初めてワークショップについて知りました。始めはコンピューターを使って動くおもちゃをつくるなんてとてもじゃないけど無理だろうと思っていました。でも、何回も綿密な打ち合わせを重ね、実際にCAMPのワークショップも見学させていただいて、だんだん楽しみになってきました。

 当日、広い大川センターの中に入って来たこどもたちは本当に嬉しそうで、ワクワクしているようでした。いつもは話を聞くことが苦手なこどももファシリテーターの話を熱心に聞いていました。グループのみんなでテーマを決めて、おもちゃの設計図を描いていきます。自分の意見を押し通すこともなく、みんなで意見を出し合い擦り合わせながら一つの物にまとめていくことができました。様々な素材の中から必要な物を選びながら熱心に考えて作品をつくりあげる姿に、真剣なまなざし、丁寧な作業、協力する姿勢を見いだし、こどもたちの持つ無限の可能性を感じました。始めは何ができるのか不安でしたが、できあがってみるとそれぞれのグループで素晴らしい作品が完成していました。いよいよプレゼンテーションです。みんなの前で発表することもこの1年間授業の中で頑張ってきましたが、その成果がしっかり現れていました。分担を決めながら大きな声でしっかりと発表することができました。ここまで成長しているこどもたちを見ることができて私は目頭が熱くなりました。
 お別れ遠足でCAMPワークショップに参加することができたことで、こどもたちは「話し合う力」「協力する力」「発表する力」「友だちの思いを受け止める力」・・・等たくさんの宝物をもらったように思います。本当に素晴らしい体験ができました。また、大川センターのスタッフの方々のきめ細やかな心配りに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

久保 桂子(くぼ けいこ)
鳥見小学校 教諭 

第89回目
(2012年02月09日更新)

鈴木 潤/SCSK株式会社 人事企画部 人事企画課 新卒採用担当

本来はこども向けであるクリケットワークショップを、SCSKでは新卒採用や新人教育にも活用しています。

新卒採用では会社説明会の一環として実施しています。学生向けに開催する目的はあくまでも会社理解を深めるため。当社独自のCSR活動であるCAMPを体験することで、会社の考え方の一端を理解してもらいたいと思っています。

ワークショップ開始時には「もしかしたら、これも選考なのではないか?」と疑心暗鬼だった学生たちも、チームで制作物に関する作戦会議をし、実際に工作やプログラミングを始めると就職活動を忘れて熱中します。リクルートスーツを着ながら行うクリケットワークショップは独特の雰囲気です。

会社説明会で初めて出会った学生同士。当然最初はお互いへの遠慮や選考への不安があります。そんな気持ちがたった数時間で払拭され、気軽にコミュニケーションを取れる状態になる。その感覚を得られることこそがワークショップの醍醐味で、そのことに感動した学生の中には選考とは関係なく、CAMPファシリテーターへ応募する人もいます。

就職活動の緊張を一瞬和らげ、チームワークの楽しさを感じ、発想の柔軟さを思い出す。CAMPの活躍範囲はとても広いです。

鈴木 潤(すずき じゅん)
SCSK株式会社 人事企画部 人事企画課 新卒採用担当
金融業界で営業、人事を経験後、2006年CSKシステムズ(現SCSK)へ入社。
前職と合わせて8年以上新卒採用に携わる。家族は妻1人、息子2人。

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boy ファシリテーターリレーコラム girl

CAMPで活動するファシリテーターが、ワークショップへの想いを語ります。

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第74回目
(2009年12月08日更新)

やまだ さやか

「こどもの心を 一生のあいだ
自分の中に持ち続けるということは
知りたいという好奇心や
わかる喜び 伝えたいという気持ちを
持ち続けるということ」

これは学生の頃に出会った尊敬するデザイナー、ブルーノ・ムナーリのことば。
このことばにハッとさせられ、そうありたいと思った当時のわたし。
「つくることが好き」といくつかの職場を経て
そして今、こどものワークショップが仕事になった。

「これだけは譲れない」とか「誰にも負けない」ものがあるってステキなこと。
その気持ちを持ち続けるのは簡単ではないけれど、
ある時何かがきっかけで好きになったことや興味を持ったことがあったなら、やってみたり、いろんな人に出会って話したり考えたり、
途中で気分が変わって寄り道することがあっても、とことん突き進んでほしい。

ワークショップで出会うこどもたち。
みんなどんなことが好きなんだろう。
きっかけは案外すぐそばにあるのかもしれないし、1年後かもしれない。
芽が出る日が楽しみだなぁ。

第73回目
(2009年11月06日更新)

いしはら かなこ

ワークショップで、こども達はいろんな顔を見せてくれる。
最初は、緊張のせいかおすまし顔だけれど、
時間の経過とともに、かわいい笑顔を見せてくれる。
作品制作が始まると、
チーム同士盛り上がりを見せ、本当に楽しそう!
なんかいい雰囲気だなぁ。
その様子をそっと、見守っているのだけど、
いつのまにかココロが満たされていることに気がつく。
こんな心地よい気分になるのも、
みんながいい表情をしてるからに他ならない。
私は、その顔が見たいためにCAMPに参加しているのかもしれない。
だって、みんなの表情を見飽きることはなく、むしろ、ずっと見ていたいから。

リフレクションという振り返りの時間が、ワークショップの締めにある。
1人のファシリテーターがその日の様子を撮りためていてくれる。
みんなの写真がスクリーンに映し出される中、
私は、ひとり、しんみりモード。
わずか4時間かもしれない。だけど、楽しい時間を共有することでおのずと情はわいてしまうのだ。

こうして少しずつ、ファシリテーターの奥深さを知り、
CAMPに出会えたことに深く感謝しながら、
次に参加できる機会をいつも心待ちにしている。

第72回目
(2009年10月14日更新)

しんたに みわ

CAMPにやってきてもうすぐ2年・・・
いつの間に??と思うくらい、あっという間の2年でした。
その間、ワークショップでたくさんの子に会いました。

ワークショップには初めて来る子もいれば、何回か来ている子、
そして「今日で○回目!」と私よりCAMP歴が長い子も。

いろんな子がいるけれど、すごいなぁといつも思うのは
ワークショップが始まる時と終わる時とで、
みんなの表情が全然違うこと。
もじもじ恥ずかしいそうにしていても、
最後はペアの子とすっかり意気投合して笑顔を見せてくれたり。
あまり興味がないのかな?と思っていても、
発表会で「はい!はい!」といってたくさん質問してくれたり。
こどもたちは4時間という短い時間の中でいろんなことを経験して、
吸収して、そして表現していることを目の当たりにします。

きっとこどもたちは意識はしていないんだろうけど
一瞬一瞬を受け止めて自分のからだに、こころに
浸透させているんだろうな。

これからも、こどもたちと一緒に
そんな貴重な時間を共有したいなと思います。

第71回目
(2009年09月07日更新)

おおだいら かずゆき

CAMPには「夢」が詰まっています。
ワークショップそのものに、流れる時間に、作り上げる作品に、
ファシリテーターや、こどもたちのなかに。

その中で思い出したことがあります。
自分が小さいころ、「おとな」になりたくないと思っていたことを。

ピーターパンみたいにいつまでも「こども」でいたかった。
おとなになったら、きっと夢がなくなっちゃうって思っていました。

実際にはそんなことは無くて、今でも夢だけはいっぱいあります。
こどものときと変わらない他愛のないものばかりですが、
夢を持つことはとても大切なことだと思っています。
それは自分ひとりでそうなれたわけではなく、
周りにいる人たちが夢を持っていたからだと思います。

だから、夢を育てるのは夢だと思うのです。
「だれか」の一つのちっちゃな夢も、いろいろな夢に触れることで、
「その人」のたくさんのおっきな夢になる。

CAMPはこどもおとな関係なく、それぞれの夢を膨らませられる場だと思います。
みんなの姿を、特に純粋なこどもたちをみるたびに、自分の夢が増えていきます。
そしてそんな自分の姿が、またみんなの夢に繋がっていけばいいな。
おとなになっても夢は持ち続けられることも伝えられたらいいな。

ユメをみるってステキなことだと思いませんか

第70回目
(2009年08月06日更新)

いしばし えいこ

「つくりたい」って、一体どこからやってくるの?
つくってもつくってもつくっても・・・・・まだまだ足りないし、
どんどんどんどんどんどん・・・・・・・・生まれるこの感じ。
さて何なのだろう?
もちろん考えても答えなどないのだけれど、「あっ!この感じ」
という瞬間に最近よく出会う。

暇さえあれば、とりあえず何かを食べてしまう私。
あれもこれも机に並べて、甘い・しょっぱい・サクサク・しっとり?
様々な感触を味わう。一通り食して、やっとゴールに辿り着いたのだけれど、まだまだ食べれそう!こんな日がよくある。
もちろん、「今日は一個だけにしておこう」。そんな日もある。

食べると人は大きくなる。
食べることは生きること。
あたりまえに誰もが知っている。

でもよく考えてみたら。実は‘ものづくり’ってそっくりだと思わない?
たくさんの材料から、とびきりの何かをひとつ選んでみたり、
あれもこれもっ!!ってちょっと欲張りになってみたり。
自分にとって必要な‘何か’を探し続ける大切な時間。

ものづくり=自分づくり。

何かをつくることは、きっと生きることにとっても近いんだわ!
だって、自分がどんどん大きくなるんだもん。
と、感じる今日この頃です。

こどもたちが大きく大きくなるために、欠かせないことがCAMPにはたくさんある。
ご縁があって、CAMPに出会えてとってもうれしいです。

第69回目
(2009年07月07日更新)

やまざき さほこ

“こども苦手なんです。”
そんな声を聞くことがときどきあります。
私もCAMPの活動に携わった当初、“かわいいけどどう接したらよいのかしら・・・。先生でもないし、保護者でもない、決してお姉さんという年でもないし・・・。それに、ワークショップの度に怪我しちゃったらどうしよう。”
そんな不安と緊張の連続でした。

でも、だんだん慣れてくると、きちんと事前に注意し、気をつけるポイントを押さえていれば怪我もしないということもわかり、こども同士のやり取りを見ていて“偉いなあ!”と、こちらが感心させられることもたくさんありました。そんな経験を通して、“こども”と特別に思うことが間違っていて、一人の人として、普通に接すればいいんだと肩の力がいつの間にか抜けていました。ファシリテーター研修の中で、一人の人としてきちんと向いあいましょうと伝えていたのですが、“こどもだから・・・”と軽視するのとはまた違って、力が入り過ぎていた自分がいました。

もしかしたら、こどもだけでなく、苦手と感じる物全てに対して、“飾りを取って、純粋に見ること(見方を変えること)が何かを越える鍵になるのでは?”と思う、今日この頃です。

第68回目
(2009年06月05日更新)

まつむら たかあき

ハッとさせられた言葉がある。
都内の小学校でCAMPを開催した際、
PTA代表のファシリテーターとして参加していた、あるお母さんの言葉。

「そちらはプロですから私たちよりも何かと詳しいかと・・・」

そうか、僕たちは「プロ」だったのだ。
一(いち)ボランティアという意識であったとしても、
こどもを持つ母親から見たときでさえ僕は「プロ」だったのだ。
でも、「プロ」って・・・?

問いの答えになるか分からないけど、
CAMPに参加するときいつも心に決めていることがある。
「できるだけこどもに楽しんでもらおう」

楽しい雰囲気の中で作業をすれば、いつもよりすごいパワーが出るに違いない。
普段は思いつかないようなアイディアも閃くかもしれない。
集中力だって、そう簡単に途切れない。
終了時間がきた時、きっと本人が満足できる作品が出来上がっていることだろう。

そして楽しかった思い出は、ずっと記憶に残る。
不慣れな環境で作業をした不安な感覚、
徐々に生まれたペアパートナーへの信頼、
完成した作品への愛着、などなど。

どれか一つでも身体の片隅に記憶として残って、
その後の人生の中で、プラスの意味を持ってくれていたら嬉しい。

ファシリテーターとしての腕なんて、はっきり言って自分じゃわからない。
ただ、なんとかしてこども一人一人の能力が発揮できるように
「楽しい」空間を作り出そうとしている。
その「楽しさ」がこどもたちに与える刺激に期待しながら。

第67回目
(2009年05月11日更新)

ないき あさこ

「きみ、何年生?」
「オレ2年生だから、それやったるわ」
「だって、あたしまだ1年生だから、そんなにたくさん書けないもん」
先日のワークショップで聞いた会話。
どうやら、低学年にとって「1学年違うこと」は、とーっても重要なことのようです。

ある女の子が定規を片手に持ちながら、ペアの男の子にこんなことを言いました。「きみはまだ1年生だから、目盛り読めないでしょ?あたしは2年生だから読めるの!」

そ、そんなこと言ったら凹んじゃうんじゃ!?
と思って、恐る恐る男の子を見てみると・・・
「すっげー!」と目をキラキラさせて一言。
あれ?そんなもん?と思わず拍子抜けしてしまいました。
でもこれが、異年齢の子と共同でものづくりをする醍醐味なんだと思いました。

1人ではできなかったことが、一緒にやるとできるようになる。
1人でもできるけど、一緒にやると一緒に喜んでくれる。
誰かと一緒にやるって素敵なことだと改めて感じました。

CAMPのワークショップも、いろいろな年代の方と一緒に行います。
学生さんもいれば、子育てを終えてからの参加の方もいて、
年齢もバックグラウンドもみんなバラバラ。
1つの出来事に対しても、「そっかぁ、そういう見方もできるんだ」と、
自分の中にはなかった視点に気づくことがたくさんあります。

「自分にしかないもの」と「自分にはないもの」。どっちもしっかり受け止めながら、もっと、こどもたちが楽しめるように、CAMPのワークショップをつくっていく。

「一緒に」つくっていくCAMPスタッフのみんなに改めて感謝です。

第66回目
(2009年04月06日更新)

いけだ なみこ

こどもたちは
嫌なことも良いことも
全力でぶつかって来てくれます。
その姿を見て
感動したり、悩んだり、たくさん学んで
CAMPに来てから大忙しです。

人と接していて
何を思っているのか分からなかったり、
「それ、本当に思っているのかな?」
なんて、大人になったら相手の気持ちを
探ってしまう事があります。
疑ってしまう自分が嫌になったり。
真意が見えないと不安になったり。

こどもたちに教えてもらったのは
信じる気持ちと思いやり。

ごまかしたりなんかしません。
ごめん。も
ありがとう。も
いっつも本気です。

まわりの人のことを信じて、思って
これからもワークショップを続けていきます。

いけだ なみこ (CAMPでは 「いけちゃん」)

第65回目
(2009年03月05日更新)

かりや ゆうき

教育は学校と家庭だけでの責任ではないと卒業論文で主張したのはつい2年前。

こども達が学校でも家庭でも経験できないことがCAMPにある。
そう信じてCAMPの門をたたいた自分は今、ファシリテーターとしてCAMPに頻繁に参加している。

そんな自分がファシリテーターとして大切にしていること。
なんとなく「できない」ように見えることでも切り口を変えることで「できる」ことになる。その切り口。

その切り口でこどもを笑顔にしたい。
その切り口でこどもを夢中にしたい。

心の中に日々生まれる大小様々な淡い夢。
ビビッドな現実に直面すると淡い夢は叶わない夢に見えるかもしれない。
でも切り口を変えることで淡い夢もビビッドな現実に立ち向かえるかもしれない。

大げさかもしれないけど、案外そうでもない気がする。
それはこどもにとっても大人にとっても誰にとっても大切なこと。
自分自身にとっても大切なこと。
CAMPにとっても大切なこと。

ファシリテーターでの経験を通してそんなことを考えるようになった。

CAMPに参加したこどもが10年後、CAMPのことをふと思い出す。
そんなCAMPを作り上げることに少しでも貢献できればなぁと思う。

かりや ゆうき (CAMPでは「かり~」)

第64回目
(2009年02月05日更新)

みずたに まさる

CAMPを体験して、私が感じたことを共有していただければ幸いです。

私が感じたことは、ファシリテーターの役割、姿勢、CAMPのコンセプトの3つが、業務に役立つ点です。

ファシリテーターの3つの役割は、理にかなっていて、何も知らないこどもたちがCAMPに参加し、導かれ必ず感動して帰って行くことです。業務でも体制や役割が存在しますが、CAMPと同じような活動が出来ていません。CAMPの様に推進できたらと感じます。

次は、ファシリテーターの5つ姿勢です。この姿勢で、信頼関係が短時間で構築され、CAMPの活動が可能になる点です。この5つ姿勢も業務に適用できます。

最後は、CAMPの5つのコンセプトです。このコンセプトでこども達が個々成長し、活気にあふれます。その結果周りも心地よく感じます。業務でも、この活気があれば、お客様も心地よく感じ、100%満足していただけるに違いありません。

CAMPでは、様々な問題が発生し、その問題を速やかに感知、対応し、成功(感動)に導きます。これも、業務と同じで、CAMPの活動がとても役立っています。

みずたに まさる (CAMPでは「だい」)

第63回目
(2009年01月15日更新)

きよかわ としかず

「今日のCAMPは面白かった!手伝いのお兄さんが、手伝ってくれてん!」ワークショップの帰りの車中、こども達が興奮冷めやらん表情で、息つく暇もなくその日の楽しかった様子を話してくれます。

私がファシリテーターに参加した動機は、この事に尽きます。我が子に、海や山でもない、遊園地でもない、今まで知らなかった世界を体験させて頂いたお礼と「もっと多くのこども達にも、このすばらしい体験してもらう」為のお手伝いをしよう。

ところが、その思いとは裏腹に、ファシリテーターは難しい!!

ついつい、こども達の作品に手を出してしまいそうな事もあるが、ファシリテーターで参加された学校の先生に教わった言葉『三分間待って!』を思い出し我慢すると、不思議かな(まさに驚き!)、あれほど行き詰まった状況が、スッと解けて、見る間に作品が出来上る。

こども達の限りない創造性、柔軟な思考に驚かされる事しきりである。

「きよぶ~、これどうして付けるの?」「これどう思う?きよぶ~」

これからも、こども達から頼りにされるファシリテーターになり、もっともっと、こども達の純真な心から出てくる「驚き」に触れたいと願っております。

きよかわ としかず  (CAMPでは「きよぶ~」)

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